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NBAに次ぐ世界2位のユーロリーグの“金銭事情”は?欧州メディアがサラリーランキングTOP10を発表!<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2021.09.15

今季のユーロリーグで1番の高給取りは、NBAでもプレー経験のあるミロティッチだった。(C)Getty Images

 ユーロリーグのパートナーメディア『Eurohoops』が、毎年恒例のサラリーランキングTOP10を発表した。顔触れは以下の通りだ。

■『Eurohoops』による今季のユーロリーグサラリーランキング(カッコ内は昨季の順位と年俸)
1位:ニコラ・ミロティッチ/バルセロナ 450万ドル(1位/380万ドル)
2位:シェーン・ラーキン/アナドルー・エフェス 370万ドル(2位/370万ドル)
3位:バシリエ・ミチッチ/アナドルー・エフェス 300万ドル
4位:ニコラ・ミルティノフ/CSKAモスクワ 250万ドル(3位/250万ドル)
5位:ヤン・ヴェセリー/フェネルバフチェ 230万ドル(7位/220万ドル)
6位:ウォルター・タバレス/レアル・マドリー 200万ドル(8位/200万ドル)
7位:ナンド・デ・コロ/フェネルバフチェ 190万ドル(6位/240万ドル)
8位:トコ・シェンゲリア/CSKAモスクワ 180万ドル
―:コスタス・スローカス/オリンピアコス 180万ドル
―: ニック・カレイテス/バルセロナ 180万ドル
―: コリー・ヒギンス/バルセロナ 180万ドル(8位タイ/200万ドル)
 
 コロナ禍による経済的な影響もあり、全体的に2021-22シーズンは「据え置き」路線だ。実際、首位に立ったのは、昨年と同様にバルセロナのミロティッチだった。

 NBAで最高額を稼ぐステフィン・カリーの年俸が約4500万ドル、2019-20シーズンの平均年俸が1人あたり約832万ドルという数字を見ると、NBAに次ぐ世界2位のリーグと言われるユーロリーグのサラリーはかなり少ないと感じるかもしれない。ただ、この金額は税抜き後の、いわゆる「手取り額」だ。

 たとえば1位のミロティッチの場合、バルセロナが支払う金額は1000万ドルを超えている。2位のラーキンについても、彼が受け取る額面は昨季と同じだが、トルコの税率が17%から37%に大幅に引き上げになっても同じ額をキープしているというのは、クラブの負担額は激増を示す。

 このなかで、昨年の圏外からジャンプアップしたのが3位のミチッチだ。昨年のユーロリーグMVP、ファイナル4MVP、ベストスターティング5など各賞を総ナメにした27歳は、その称号にふさわしい金額で新契約をゲットした。

 この夏、彼に食指を動かしていたNBAの球団もあったようだが、いま欧州で一番人気のコンボガードは、アナドルーと3年間の契約延長にサインした。

 4~6位の3人は、コロナ禍の前に締結した契約だったためパンデミックの影響を受けていないが、この夏に交渉を行なったデ・コロは、その煽りを受けて減額を飲んでいる。

 8位タイのスローカスは、先日、38歳で引退を発表したヴァシリス・スパノーリスの後任としてチームのエースとなるべく、昨夏、フェネルバフチェから古巣のオリンピアコスに復帰した。この金額には、球団の期待が込められているのだろう。
 
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