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「変わってくれなんて思っていない」“キング”レブロンが新加入のウエストブルックに期待することは?<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.09.29

レブロンは今季からチームメイトになるウエストブルックに「これまで通り、ダイナミックにやってほしい」とメッセージを送った。(C)Getty Images

 現地時間9月28日、今夏の補強戦線で一際注目を浴びたロサンゼルス・レイカーズがメディアデーを行なった。

 レブロン・ジェームズ、アンソニー・デイビスという超強力タッグを中心とした布陣で一昨季にNBAを制した元王者は、今夏ロースターを刷新。今年8月に5チーム間の大型トレードでワシントン・ウィザーズからラッセル・ウエストブルックを獲得すると、その後も積極的な補強を敢行。フリーエージェント(FA)のカーメロ・アンソニー、ドワイト・ハワード、トレバー・アリーザ、ウェイン・エリントン、ケント・ベイズモア、ケンドリック・ナン、マリーク・モンクといった実力者をチームに加えた。

 さらにFAだったタレン・ホルトン・タッカーと再契約を結び、元オールスターのラジョン・ロンドとディアンドレ・ジョーダンも獲得、リーグ史に名を残すほどのベテラン軍団を形成し、優勝候補筆頭に躍り出た。

 もっとも、チームが噛み合うかどうか、フランチャイズ史上18度目のチャンピオンシップを勝ち取ることができるかは、この日23番から6番のユニフォームに袖を通したレブロンが鍵を握っている。

 就任3年目を迎えたフランク・ヴォーゲル・ヘッドコーチはレブロンについて次のように語った。

「彼はすべてをこなすことができる。彼はこれまでに多くのスター選手たちとプレーし、その都度ゲームをアジャストさせてきた。勝利に必要なことであれば、何でもこなし、究極のゴールのために自身を追い込んできたんだ。彼のスキルセットとマインドがあれば、このチームでもやってくれるさ。だから私はうまくいくと確信している」
 
 また、レブロンは新加入のウエストブルックについて「俺たちは本来のラスを必要としている。誰かのために変わってくれなんて思っていない。だから俺たちは彼を獲得したんだ。そして俺たちの仕事はラスをこのチームのシステムの中で快適にプレーするのを助けること。これまで通り、ダイナミックにやってほしいね」と話していた。

 そのウエストブルックも「俺は気を遣っちゃいない。何をすべきか、ゲームが教えてくれるからね。俺はいつも、シーズンを通してアップダウンがあると思っている。なかにはうまくいかない時もあることをね。そのことをチームとして理解しなきゃいけないし、俺はそれを分かっているよ」と述べた。

 レブロンも、「(うまくいかない時も)プロセスの一部であり、仕事のうちさ。どこまで素晴らしいチームになれるか。そのために精一杯やっていくことが楽しみだ」とポジティブに受け止めていた。

 レイカーズの予想スターターはバックコートにウエストブルックとエリントン、フロントコートにアリーザ、レブロン、デイビスという布陣。オフのトレーニングによってスリム化したレブロンが、超豪華軍団でどんなパフォーマンスを見せてくれるのかは楽しみでしかない。

文●秋山裕之(フリーライター)
 
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