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「ずっと尊敬してきた」サンダーの新人ギディーが”オーストラリアのレジェンド”と開幕戦で対戦!<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.10.19

同郷のイングルズ(右)のことを慕っているギディー(左)。開幕戦では両者がマッチアップする機会が見られるかもしれない。(C)Getty Images

 今年のドラフト1巡目6位でオクラホマシティ・サンダーから指名されたジョシュ・ギディーは、オーストラリアのメルボルン生まれの19歳。

 昨季はオーストラリアのプロリーグ(NBL)に所属するアデレード・サーティシクサーズでプレーし、平均10.8点、7.4リバウンド、7.4アシスト、1.1スティールをマーク。今季は再建中のサンダーで先発を務めることが予想されている。

 ギティーの所属するサンダーは、今季開幕戦で昨季リーグ最高成績(52勝20敗/勝率72.2%)を残したユタ・ジャズと対戦する。

 10月20日(日本時間21日、日付は以下同)に行なわれる一戦は、戦力に大きな開きがあり、オールスター選手を3人(ドノバン・ミッチェル、ルディ・ゴベア、マイク・コンリー)も擁するジャズが圧倒的有利なのは明らかだ。

 だがギディーはジャズとのNBAデビュー戦を楽しみにしている。それはオーストラリア代表の先輩ジョー・イングルズと対決できるからだ。34歳のベテランは、今夏の東京オリンピックで銅メダルを手にした同国代表の中心選手。ギディーは代表の最終ロースターに残ることはできなかったものの、大会前のエキシビジョンゲームに出場していた。

 ギディーは"ブーマーズ(代表チームの愛称)"のリーダー格とNBAのコートで対決することについて、次のように話している。
 
「本当に楽しくなるだろうね。ジョーは僕にとってジュニア時代からずっと尊敬してきた人なんだ。彼はオーストラリアのレジェンドで、NBAでも素晴らしいキャリアを送っている」

 今季でジャズ在籍8シーズン目を迎えるイングルズは、複数のポジションをこなす名脇役。これまで3シーズン連続でフル出場とタフさも備わっており、昨季は平均12.1点、3.6リバウンド、4.7アシストに加え、フィールドゴール48.9%、3ポイント45.1%、フリースロー84.4%と、いずれも自己最高を記録。

「これまで彼は僕のことを凄く助けてくれたんだ。彼は僕がアデレードと契約した時に連絡をくれた1人だった。ここ数年、僕らはいろいろと話してきた。彼は3時まで起きて、僕の試合を観ていてくれて、フィードバックもしてくれたんだ」とギディー。

 イングルズは身体能力に頼らずに自身のプレースタイルを確立し、ドラフト外からジャズのコアメンバーへと上りつめた苦労人。今季も的確なポジショニングと正確なシュート力、チームメイトたちを生かすプレーメークを見せてくれるだろう。

 はたして、サンダーの期待の新人ギディーは老獪なイングルズ相手にどこまで活躍できるのか。勝敗だけでなく、オーストラリア出身選手同士のマッチアップにも注目していきたい。

文●秋山裕之(フリーライター)