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レジェンドOBも苦言?近年のNBAで主流となった”ロード・マネジメント”とは

ダンクシュート編集部

2019.11.07

バックス戦に欠場したレナード(左)とジョージ(右)。レナードは“ロード・マネジメント”によりプレー可能にもかかわらず休養が与えられた。(C) Getty Images

 11月6日(日本時間7日、日付は以下同)、ロサンゼルス・クリッパーズは本拠地ステイプルズ・センターでミルウォーキー・バックスと対戦。ルー・ウィリアムズ、モントレズ・ハレルがともに34得点を叩き出したものの、相手エースのヤニス・アデトクンボに38得点、16リバウンド、3ポイント成功率57.1%(4/7)と大活躍を許し、124-129で敗戦を喫した。

 これでクリッパーズの今季成績は5勝3敗。開幕前には優勝候補の最右翼と目されたものの、ここまでウエスト5位タイと、今ひとつ波に乗り切れずにいる。

 ただ、この試合はカワイ・レナード、ポール・ジョージの2大スターがともに欠場。彼ら抜きで東の強豪バックスと互角に渡り合ったのだから、大健闘と言っていいだろう。

 レナードはチームがヒザの状態を考慮し、連戦が続く場合はどちらかの試合で必ず休養が与えられる。実際に10月30、31日に行なわれたジャズ、スパーズとのバック・トゥ・バックでは、初戦のジャズ戦に欠場。今回も、翌7日のブレイザーズ戦に備えての欠場となった。

 これは"ロード・マネジメント"と呼ばれ、近年のNBAで急速に広まりつつある選手の管理方法だ。

 NBAの試合は消耗が激しい上に、広大な大陸間を飛び回ってゲームを行なうため移動だけでも一苦労。それを約半年のレギュラーシーズンの間に82試合もこなさなければならず、選手たちに蓄積する疲労も尋常ではない。また彼らの最大の目標はリーグ優勝であり、シーズン後に行なわれるプレーオフで負けてしまっては意味がない。

 そこで考案されたのがこのロード・マネジメントで、選手たちがプレーできる状態にあるものの、コンディションを優先しあえてレギュラーシーズンでは休養を与え、プレーオフに調子のピークを持っていく手法だ。

 ただ、以前のNBAにこういったトレンドはなく、かつてのスター選手たちは故障しない限り(あるいは多少のケガを押してでも)毎試合出場しており、これに関しては否定的な意見も多く出ている。
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レジェンドOBも苦言、今後も議論が続きそうなロード・マネジメント