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ポール、ウエストブルックらを輩出!NBAの歴代ベスト“ドラフト4位チーム”を選定<DUNKSHOOT>

出野哲也

2022.04.01

ドラフト4位指名の代表格は現役のポール(左)。ほかにもウエストブルック(右上)、ボッシュ(右下)らが名を連ねている。(C)Getty Images

 1946年に創設されたNBAは、翌47年からドラフト制度を開始させ、時代によってルールを変えながら現在に至っている。

 昨年7月までに計75回のドラフトが行なわれてきたが、年代関係なく指名順位に限定してチームを結成した場合、その顔ぶれはどうなるのか。今回は過去3回に続き、「ドラフト4位指名」の最強チームを、アメリカンスポーツに精通する識者に選んでもらった。

【ポイントガード】
クリス・ポール

1985年5月6日生。183cm・79kg
2005年ドラフト4位
キャリアスタッツ:1151試合、平均18.2点、4.5リバウンド、9.5アシスト

 史上最高の4位指名選手はポールで間違いない。

 ウェイクフォレスト大から2005年の4位でニューオリンズ・ホーネッツ(現ペリカンズ)に入団。直前の3位ではユタ・ジャズがデロン・ウィリアムズを指名しており、同じPGとしてライバル視され、キャリア中盤までは成績も拮抗していたが、年を追ってその差は開いていった。

 4度のアシスト王に輝いた名プレーメーカーで、2020-21シーズンに移籍したフェニックス・サンズを生まれ変わらせたように、味方を生かす才能、試合をコントロールする技術が並外れて高い。スティール王6回、オールディフェンシブチーム選出9回と守備面で極めて優秀な点も見逃せない。

 他の4位選手では08年シアトル・スーパーソニックス(現オクラホマシティ・サンダー)に指名されたラッセル・ウエストブルック(ロサンゼルス・レイカーズ)、マイク・コンリー(07年メンフィス・グリズリーズ/現ジャズ)ら、ポールと同じ世代の優れたPGが多数指名されている。
 
【シューティングガード】
ルー・ハドソン

1944年7月11日生(2014年4月11日没)。196cm・95kg
1966年ドラフト4位
キャリアスタッツ:890試合、平均20.2点、4.4リバウンド、2.7アシスト

 PGが人材豊富なのに比べ、SGの顔ぶれはいささか寂しい。ショータイム・レイカーズの主力だったバイロン・スコット(83年)が知名度では一番かもしれないが、オールスター出場経験はなく、1969年から6年連続で選出された"スウィート・ルー"ことハドソンを選ぶべきだろう。

 本企画はテリトリアル・ピック(地域優先指名)が廃止された66年以降の選手を対象としているが、ハドソンはその66年の4位指名。オールスターに複数回選ばれた選手が4人しかいなかった不作年にあって、ハドソンの出場6回は2位指名だったデイブ・ビングの7回に次ぐ。

 ミネソタ大からセントルイス・ホークスに入団し、アトランタへ本拠地を移した68-69シーズンから7年続けて平均20点以上。派手なプレーは好まなかったが「目隠しされ、足枷をかけられても15フィートのシュートを決められる」と『ロサンゼルス・タイムズ』紙に書かれたシュート力で、72-73シーズンにはリーグ4位&自己ベストの平均27.1点を記録した。
 
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