現地時間4月25日、NBAは2021-22レギュラーシーズンの最優秀躍進選手賞(以降、MIP)にメンフィス・グリズリーズのジャ・モラントが選ばれたと発表した。
モラントはグリズリーズ史上初のMIPを受賞しただけでなく、一昨季に新人王にも輝いており、この2つのアウォードを獲得したリーグ初の選手となった。
キャリア3シーズン目の今季、オールスターに初選出された22歳の司令塔は、足首やヒザを痛めたことで57試合の出場にとどまったものの、平均27.4点、5.7リバウンド、1.2スティール、フィールドゴール49.3%はいずれも自己最高の成績で、6.7アシストはチームトップだった。
超人的な身体能力を駆使した豪快なダンクやブロックショット、360度回転のレイアップなどでハイライトシーンを連発したモラント。またペイントエリアにおける得点(16.6点)はリーグトップの数字であり、過去25シーズンで、この数字を上回ったのはレジェンドのシャキール・オニール、現役のヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)、ザイオン・ウィリアムソン(ニューオリンズ・ペリカンズ)のみと、ガードながらゴール周辺で爆発的な得点力を発揮していたことが分かる。
もっとも、モラントはすでに昨季の時点でオールスター級の選手だった。今回の受賞について本人が「間違いなく成功したという証。でも今回の受賞は、チームとしての努力という気がしている」と語ったように、グリズリーズが一躍リーグトップクラスのチームへ変貌を遂げたことが影響したのだろう。
今季のグリズリーズはフェニックス・サンズの64勝18敗(勝率78.0%)に次ぐリーグ2位の56勝26敗(勝率68.3%)を残し、12-13シーズンと並ぶ球団史上最高成績でレギュラーシーズンを終了。
「この球団全体、そしてチームとして、俺たちは勤勉さをこれでもかと言えるほど見せてきた。お互いにプッシュし、全員が良い選手になろうと努めてきたんだ。このチームには絶対に満足などしないというマインドセットが備わっていると思う。だからこそ、このアウォードで同じチームから3人も投票されたのさ」
今年のMIP投票で、100のスポーツライターと放送関係者から票を獲得したのは12選手。モラントが38の1位票を含む計221ポイント、続いてデジャンテ・マレー(サンアントニオ・スパーズ)が20の1位票を含む計183ポイント、ダリアス・ガーランド(クリーブランド・キャバリアーズ)が11の1位票を含む計178ポイントと、ファイナリストに入った3選手が多くのポイントを手にした。
だがグリズリーズはデズモンド・ベインが1位票7を含む計74ポイントで5位、ジャレン・ジャクソンJr.も3ポイントを獲得して10位と主要3選手が得票されており、チーム成績の飛躍がモラントの受賞を大きく後押ししたと言えるだろう。
グリズリーズは現在、ミネソタ・ティンバーウルブズとのプレーオフ ファーストラウンドを戦っており、ここまで4戦を終えて2勝2敗。モラントはシリーズ平均20.5点、7.8リバウンド、10.8アシスト、1.3スティールを残しており、自身初の1回戦突破に向けて奮闘している。
キャリア3年目でオールスター入り、そしてMIPにも輝いたモラントが個人として次に狙うのはもちろん、MVP(最優秀選手賞)に他ならない。
「それがゴールだ」と口にした俊英が、数年後に有言実行している可能性は十分あるのではないだろうか。
文●秋山裕之(フリーライター)
モラントはグリズリーズ史上初のMIPを受賞しただけでなく、一昨季に新人王にも輝いており、この2つのアウォードを獲得したリーグ初の選手となった。
キャリア3シーズン目の今季、オールスターに初選出された22歳の司令塔は、足首やヒザを痛めたことで57試合の出場にとどまったものの、平均27.4点、5.7リバウンド、1.2スティール、フィールドゴール49.3%はいずれも自己最高の成績で、6.7アシストはチームトップだった。
超人的な身体能力を駆使した豪快なダンクやブロックショット、360度回転のレイアップなどでハイライトシーンを連発したモラント。またペイントエリアにおける得点(16.6点)はリーグトップの数字であり、過去25シーズンで、この数字を上回ったのはレジェンドのシャキール・オニール、現役のヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)、ザイオン・ウィリアムソン(ニューオリンズ・ペリカンズ)のみと、ガードながらゴール周辺で爆発的な得点力を発揮していたことが分かる。
もっとも、モラントはすでに昨季の時点でオールスター級の選手だった。今回の受賞について本人が「間違いなく成功したという証。でも今回の受賞は、チームとしての努力という気がしている」と語ったように、グリズリーズが一躍リーグトップクラスのチームへ変貌を遂げたことが影響したのだろう。
今季のグリズリーズはフェニックス・サンズの64勝18敗(勝率78.0%)に次ぐリーグ2位の56勝26敗(勝率68.3%)を残し、12-13シーズンと並ぶ球団史上最高成績でレギュラーシーズンを終了。
「この球団全体、そしてチームとして、俺たちは勤勉さをこれでもかと言えるほど見せてきた。お互いにプッシュし、全員が良い選手になろうと努めてきたんだ。このチームには絶対に満足などしないというマインドセットが備わっていると思う。だからこそ、このアウォードで同じチームから3人も投票されたのさ」
今年のMIP投票で、100のスポーツライターと放送関係者から票を獲得したのは12選手。モラントが38の1位票を含む計221ポイント、続いてデジャンテ・マレー(サンアントニオ・スパーズ)が20の1位票を含む計183ポイント、ダリアス・ガーランド(クリーブランド・キャバリアーズ)が11の1位票を含む計178ポイントと、ファイナリストに入った3選手が多くのポイントを手にした。
だがグリズリーズはデズモンド・ベインが1位票7を含む計74ポイントで5位、ジャレン・ジャクソンJr.も3ポイントを獲得して10位と主要3選手が得票されており、チーム成績の飛躍がモラントの受賞を大きく後押ししたと言えるだろう。
グリズリーズは現在、ミネソタ・ティンバーウルブズとのプレーオフ ファーストラウンドを戦っており、ここまで4戦を終えて2勝2敗。モラントはシリーズ平均20.5点、7.8リバウンド、10.8アシスト、1.3スティールを残しており、自身初の1回戦突破に向けて奮闘している。
キャリア3年目でオールスター入り、そしてMIPにも輝いたモラントが個人として次に狙うのはもちろん、MVP(最優秀選手賞)に他ならない。
「それがゴールだ」と口にした俊英が、数年後に有言実行している可能性は十分あるのではないだろうか。
文●秋山裕之(フリーライター)
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