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「それがボストンだ」泥沼化する"アービングvsセルティックスファン”にアリナスが持論「全部諦めるしかない」<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2022.05.11

アリナス(左)はセルティックスファンとアービング(右)のやり取りについて「それがボストン。すべて諦めるしかない」と持論を述べた。(C)Getty Images

 ブルックリン・ネッツは今年のプレーオフ、ファーストラウンドでボストン・セルティックスに4連敗。呆気なくシーズン終了を迎えた。

 ネッツのカイリー・アービングにとっては古巣との対戦だった。だが、彼はセルティックスファンからの強烈な野次に中指を立て、下品な言葉を発して波紋を呼んだ。この一件について元NBA選手のギルバート・アリナスは、「それがボストンだ」と持論を展開している。

 クリーブランド・キャバリアーズとのプレーイン・トーナメントを制し、第7シードでプレーオフに進出したネッツ。2017-18シーズンから2年間をセルティックスで過ごしたアービングは、古巣とプレーオフ1回戦で対戦することになった。

 NBAの中でもトップクラスの熱狂度で知られるセルティックスファンは、プレーオフ初戦でアービングに対して敵意をむき出しにして野次を飛ばした。これにアービングも試合中、ファンに背を向けたまま、頭の後ろで両手の中指を立てる仕草で応戦した。

 アービングは試合後、「セルティックスファンに中指を立て、『くそ野郎!』と言うつもりだ。それで間違いなく、みんなが前に進めるからね」と語っていたが、観客席に向けて下品な言葉を発したとして、NBAから5万ドル(約650万円)の罰金を科されている。
 
 アービングがセルティックスからネッツへ移籍した2019-20シーズン、セルティックスの本拠地TDガーデンでのゲームでは、本人は肩のケガで不在にもかかわらず、ファンの罵声が飛び交い、アリーナの外にはアービングの写真に「Coward」(臆病者)と書かれたポスターが貼られていた過去がある。

 元NBA選手で、歯に衣着せぬ物言いで人気を博すアリナスは、米メディア『VladTV』に出演した際、「それは限度を超えていると思う? それとも、そうではない?」という質問に、「それがボストンで、それがあそこのファンだからね」と冗談交じりに言った。

「カイリーはボストンでプレーしていた。形としても悪い別れで、全部諦めるしかない。反応して罰金が科されれば、群雄に巨大なパワーを与えることになる。カイリーが何も言えないこと、何もできないことを知っているから、ファンは増悪している。一方的な構図さ。ファンは罰金を科されることはないし、選手が縮こまってもおかしくない」

 ケビン・デュラントがシリーズ平均26.3点、アービングが21.3点をあげながら1勝もできずに敗れたことに関しては「悪いシナリオ」とし、「レギュラーシーズンで2人(デュラントとアービング)が一緒にプレーできた試合が少なかった。フルロースターで戦えずにダメージを負った。プランが立てられず、正しい時に正しいマッチアップを組めなかった」とシリーズ後に語ったアービング。そのなかでも、セルティックスファンの過激さは印象に残ったようだ。

構成●ダンクシュート編集部
 
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