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「もううんざりだ」テキサスの小学校銃乱射事件に名将カーが嘆き「こんなニュースに慣れてはいけない」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.05.25

試合前にカーHCはテキサスで起こった銃乱射事件について「もうこんなことは終わりにしないと」と心境を語った。(C)Getty Images

 現地時間5月24日にテキサス州ダラスで行なわれたウエスタン・カンファレンス・ファイナル第4戦。マブズのホーム、アメリカン・エアラインズ・センターは重苦しい雰囲気が漂っていた。

 というのも、この日テキサス州ユバルディで18歳の男性が祖母を殺害後にロブ小学校へ行き、教室を渡り歩いて銃を乱射。複数の現地メディアによると、児童18人と教師2人が亡くなり、13人の児童が負傷して病院へ搬送され、容疑者となった男性は警官によって射殺されるという悲劇が起こったからである。

「我々がシュートアラウンドを終えた後、ここから400マイル(約644キロ)の場所で14人の子どもたちが殺害された。それに教師も命を落とした。

 私はもう、会見場で亡くなった人たちの家族にお悔やみを言うのは嫌だ。(銃規制に関する)いろんな人たちの言い訳を耳にするのが嫌なんだ。黙祷に時間を割くのも嫌だ。もう(こんな事態が続くことは)終わりにしないといけない。 

 この会見場にいる全ての人たちにも考えてほしい。あなた方の子どもや孫、両親、兄弟姉妹のことを。彼らが巻き込まれてしまったらどう感じるか。こんなニュースに慣れてはいけない。ここに座って『そんな事件があったのか、じゃあ黙祷でも』ではダメなんだ。もううんざりだ」
 
 ウォリアーズのスティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)は試合前の会見でこの事件について触れ、怒りを露わにした。それはマブズのジェイソン・キッドHCも同様で、苦しい胸の内を明かしていた。

「ロブ小学校とそのコミュニティのことを思うと、今夜の我々は悄然とプレーすることになるだろう。コーチ、そして父親として、私には子どもたちがいる。この部屋にも子どもたちがいるんだ。考えてみてほしい。あなたの家族や友人がいる学校でこのようなことが起こってしまうんだ」

 それでも、ウォリアーズとマブズの選手たちはプレーオフという大舞台でこの日も競い合い、ホームのマブズが119-109でウォリアーズを下してシリーズ初勝利(1勝3敗)を手にした。

 第5戦は舞台をウォリアーズの本拠地チェイス・センターへ移し、26日に行なわれる。両チームの選手たちには次戦もハードなプレーを期待したい。

文●秋山裕之(フリーライター)
 
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