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トレード要員に挙がるのは「誉め言葉」。今夏も移籍騒動に巻き込まれたスマートは「誰からも必要とされない方が問題だ」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.09.05

今夏もトレードトークに名前が挙がったスマートだが、その状況をポジティブに考えているようだ。(C)Getty Images

 NBAキャリア8シーズン目となった昨季、ボストン・セルティックスのマーカス・スマートは平均12.1点、3.8リバウンド、5.9アシスト、1.7スティールをマークし、ハッスルアウォードに選ばれた。

 2018-19シーズンに次いで、2度目の戴冠は同賞の歴史において初。また、昨季のスマートは1995-96シーズンのゲイリー・ペイトン(元シアトル・スーパーソニックスほか)以来、ポイントガードとして史上2人目の最優秀守備選手賞にも選出された。

 さらに、自身8度目となったプレーオフではイースタン・カンファレンスを制し、初めてNBAファイナルにも進出。ゴールデンステイト・ウォリアーズの前に2勝4敗で敗れたものの、スマートはシリーズ平均15.2点、4.5リバウンド、5.0アシスト、1.5スティールに3ポイント成功率41.2%と、上々の成績を残した。

 ただ、これまでのキャリアすべてでプレーオフへ進出し、自慢の屈強な肉体を犠牲にしながら攻守両面でプレーしてきたスマートは、ケガにも悩まされてきた。
 
 シーズン全休という大ケガにこそ見舞われていないものの、昨季はヒザや足首を痛めるなど計11試合を欠場。プレーオフでも足首の痛みと付き合いながらプレーを続けており、ファイナル終了から約2か月半が経過した現在も完治していないという。

 現地時間9月3日(日本時間4日、日付は以下同)に『CLNS』へ公開されたインタビュー記事で「俺の足首は良くなってきている。(けど)まだ回復している最中だから、まだその痛みと向き合っているんだ」と明かしたスマートは、こうも話した。

「できるだけ、休息を与えているところなんだ。でも間違いなくコートには戻れる。昨日、俺たちはプレーを始めていて、動揺することもなかったから、次のシーズンにはすべてのことがこなせるし、より高いところへ行けるさ。今は(100%に)限りなく近いところにいる。それに今は9月だからね。(プレーオフ期間の)6月や5月にこうなってはいたくない。9年目のシーズンに向けてしっかり治していくよ」
 
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トレードの噂に巻き込まれたブラウンを称賛したスマート