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“レブロン以来”の鮮烈デビューを飾ったバンケロに高まる期待!本人は「もっと色々なプレーを繰り出せるようにしたい」<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2022.10.21

19日の開幕戦でゲームハイの27得点をあげたバンケロ。ドラフト1位の期待に違わぬデビューを飾った。(C)Getty Images

 待ちに待ったNBAの2022-23シーズンが開幕した。各チーム一斉にスタートを切ったなかで、注目された試合のひとつが、今年のドラフト全体1位指名の大型新人、パオロ・バンケロのデビュー戦だ。

 バンケロが所属するオーランド・マジックは、敵地でデトロイト・ピストンズと対戦。試合は113-109でピストンズに軍配が上がったが、27得点とゲームハイの数字を叩き出したのは、ルーキーのバンケロだった。

 19歳のパワーフォワードは、開始25秒でこの試合最初の得点をスコアボードに灯したのを皮切りに、約35分間のプレータイムで27得点、9リバウンド、5アシスト、2ブロックをマーク。マジックがピストンズを猛追した最終クォーターには、ダンク2連発を含む一挙7点を連取する勝負強さも見せた。

 デビュー戦での27得点は、ドラフト1位指名選手としては1996年のアレン・アイバーソンの30得点以来のハイスタッツ。また25得点、5リバウンド、5アシスト以上を記録したのは、2003年のレブロン・ジェームズ(25得点、6リバウンド、9アシスト)以来。歴代でも、カリーム・アブドゥル・ジャバー(29得点、12リバウンド、6アシスト)を含め1969年以降では3人しか達成していない快挙だった。
 
 キング・レブロン以来の数字を叩き出した感想を聞かれたバンケロは、「ものすごく意味のあることだと思う」とコメント。

「もちろん(試合に)勝ちたかった。でもとにかく一生懸命ハードに、チームのためにプレーしたいと思っていて、それを実現できた。だから嬉しいよ」

 プレシーズンでは全5試合に先発出場し、平均24.2分のプレーで14.0点、5.2リバウンド、1.8アシストという数字だったが、公式戦デビューでさらにパフォーマンスを上げてくるのはさすがだ。

 ちなみに、このチームの歴史に名を刻んだシャキール・オニール、ペニー・ハーダウェイ、ドワイト・ハワードのレジェンド3人は、奇遇にもデビュー戦は12得点に終わっており、マジックのルーキーのデビュー戦得点でバンケロは球団トップに躍り出た。

 マジックのジャマール・モーズリーHCは、「相手がどういう出方をしてくるかといったことを見極めるなど、落ち着くまでに少し時間はかかったが、プレーを生み出せる彼の能力はとてつもなく素晴らしい」とバンケロのデビュー戦を評価。

 敵将のドウェイン・ケイシーも「彼はこの先、リーグにとって厄介な存在になるだろう」と試合後にコメントしていた。
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