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「あんなに支配的なジョエルは初めて見た」自己最多59得点を奪ったエンビードを元同僚が絶賛!「ジャズが気の毒だ」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.11.15

エンビードはジャズ戦で自己最多かつ今季リーグ最多の59得点を叩き出した。(C)Getty Images

 フィラデルフィア・セブンティシクサーズは、現地時間11月13日にホームのウェルズファーゴ・センターでユタ・ジャズを105-98で撃破し、今季戦績を7勝7敗の勝率5割とした。

 新任のウィル・ハーディHC(ヘッドコーチ)の下、開幕から好調を維持するジャズは、マリーク・ビーズリーの18得点を筆頭に、ラウリー・マルッカネンが15得点、10リバウンド、コリン・セクストンが15得点、ケリー・オリニクが14得点、6リバウンド、ジョーダン・クラークソンが12得点、5リバウンド、マイク・コンリーが8アシストとバランスの良いオフェンスを展開。

 だが終わってみれば、この試合はジョエル・エンビードの独壇場だった。シクサーズの大黒柱は、この試合でフィールドゴール67.9%(19/28)、フリースロー83.3%(20/24)でキャリアハイの59得点に11リバウンド、8アシスト、7ブロックと攻守両面で暴れ回り、ジャズを蹴散らした。

 かつてシクサーズに2シーズン在籍した元NBA選手のJJ・レディックは、自身のポッドキャスト番組「The Old Man and the Three」でこの日のエンビードについてこのように評していた。

 
「あんなに支配的なジョエルは初めて見た。ジャズが本当に気の毒だ。だって、あのチームには彼とマッチアップできる本物のオプションがなかった。第4クォーターでは本質的にマルッカネンとジャレッド・ヴァンダービルトがガードしていた。シクサーズは彼にうまくボールを渡していたと思うね。相手はダブルチームしていたけど、あれが8アシストを残した大きな要因になった。

 彼はダブルチームがやってくると認識するのがすごくうまいんだ。エルボーでボールをもらい、ダブルチームだろうと1対1だろうと、あの2人のサイズではどうしようもなかったね」

 ジャズはこの試合でオリニクが5ファウルを記録も、その他の選手がファウルトラブルに陥ったわけではない。だがヴァンダービルトが3回、ビーズリーとセクストン、コンリーがそれぞれ2回のファウルを犯しており、エンビード対策に苦戦したことは言うまでもない。

 オリニクが211㎝、新人ウォーカー・ケスラーが216㎝の高さがあるとはいえ、213㎝・127㎏のエンビードのパワーとスキルを封じるには役不足。マルッカネン(213㎝)とヴァンダービルト(206㎝)も1対1でガードするのはさすがに酷だったのだろう。

 最終的にエンビードはこれまでの自己ベスト(50得点)を大幅に更新する59得点を奪取。28歳のビッグマンはこの試合前まで平均29.3点をあげていたが、ジャズ戦の超絶パフォーマンスにより平均32.3点までアップした。

文●秋山裕之(フリーライター)
 
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