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DPOYに名が冠されたオラジュワンが“守備の重要性”を熱弁「ディフェンスが私のキャリアを固めてくれた」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2023.01.02

史上屈指のディフェンス力を誇ったオラジュワン。彼の名がDPOYに冠されたのは当然と言えるだろう。(C)Getty Images

 現地時間12月31日(日本時間1月1日、日付は以下同)、カレッジバスケットボール・ヒューストン大の2022年最終戦が本拠地ファティータ・センターで行なわれ、71-65でセントラル・フロリダ大を下した。

 ヒューストン大は今季開幕から9連勝、さらに1敗を挟んでそこから5連勝をマーク。アメリカン・アスレティック・カンファレンス(AAC)でトップの14勝1敗(勝率93.3%)という好成績を残している。

 そしてこの試合、同大OBのアキーム・オラジュワンがコートサイドから観戦。「いつも彼らのプレーを観て楽しんでいるよ。エナジーと努力。毎回、私は彼らのプレーを観てはインスパイアされているんだ」と地元メディア『FOX 26 HOUSTON』へ話していたオラジュワンは、同大で3年間プレーし、平均27.2分、13.3点、10.7リバウンド、1.3スティール、4.5ブロックにフィールドゴール成功率63.9%をマークしてきた。

 213cm・115kgの体格にクイックネスも備えたナイジェリア出身のビッグマンが、在学中に記録した通算454ブロックは歴代トップ、加えて1983-84シーズンにマークした平均5.6ブロックは同大史上最高。1983、84年には2年連続でNCAAトーナメント決勝まで進出した輝かしい実績を持っている。
 
 その後、1984年のドラフトでヒューストン・ロケッツから全体1位指名されてNBA入り。新人王こそマイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか/全体3位指名)に譲ったものの、1年目から平均20.6点、11.9リバウンド、1.2スティール、2.7ブロックと、例年であれば新人王を獲得しても決しておかしくはない好成績を残した。

 ルーキーシーズン(1984-85)からオールスター入りを果たすなど、リーグ屈指のセンターとして君臨したオラジュワンは、キャリア18シーズンのうち17シーズンをロケッツでプレー。1994、95年は2連覇の立役者となり、ファイナルMVPも獲得した。

 当時としてはセンター離れしたボールハンドリングとクイックネス、華麗なフットワークを兼備。巧みなフェイクやキャリアを重ねるごとに磨き上げてきたシュート力を駆使し、"ドリームシェイク"と評されたステップワークで得点を量産。オールスターとオールNBAチームにそれぞれ12度選ばれたほか、1993-94シーズンにはMVPを獲得し、2008年にバスケットボール殿堂入り、2021年秋には75周年記念チームにも名を連ねた。
 
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「ディフェンスが私のキャリアを固めてくれた」とオラジュワン