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「自分はすごく年を取ったと感じた」38歳のレブロンとロケッツの19歳ジャバリ・スミスJr.の“つながり”とは?<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2023.01.18

スミスJr.(右)の父は今から20年前の2003年、レブロンのNBAデビュー戦の相手だったキングスに在籍していた。(C)Getty Images

 現地時間1月16日、ロサンゼルス・レイカーズはホームのクリプトドットコム・アリーナでヒューストン・ロケッツを140-132で下し、連敗を3でストップした。

 この試合を終えてレイカーズは20勝24敗(勝率45.5%)。依然としてウエスタン・カンファレンス13位と低迷しているものの、大黒柱のレブロン・ジェームズは絶好調だ。

 昨年末に38歳を迎えた大ベテランは、ロケッツ戦でシーズンハイの48得点に8リバウンド、9アシスト。最終クォーターにはフリースロー9本をすべて成功させて20得点に5アシストと、圧巻のパフォーマンスを披露した。

 そんななか、このロケッツ戦でレブロンには「自分はすごく年を取ったと感じた」シーンがあった。

 試合中にロケッツの新人ジャバリ・スミスJr.が「あなたはNBA最初の試合で、僕の父と対戦していたんだ。サクラメントでね」と話しかけると、レブロンは「なんでそんなこと言ってくるんだ?」と反応。そしてスミスJr.は「年を取ったと感じるでしょ?」と返答し、両選手とも笑顔を見せていた。

 スミスJr.は1年目からロケッツの先発を務めているが、キャリア20年目のレブロンとは実力、実績ともに大きな差がある。そのため、19歳のルーキーは試合後、「彼はちょっと怒っているようだった。僕が彼に対して年老いたと感じさせてしまったから」と話していた。

 だがレブロンがその発言をトラッシュトークと受け止めることはなく、今季3度目、そしてプレーオフを含めて通算100度目の40得点ゲームを達成した。
 
 またレブロンはすでにケニョン・マーティン親子、ゲイリー・ペイトン親子、ギャリー・トレント親子、リック・ブランソン&ジェイレン・ブランソン親子とNBAのコートで競演している。

 スミスJr.の父ジャバリ・スミスSr.は、2000年代前半にNBAで4年間プレーしたビッグマン。2003年10月29日にサクラメントで行なわれたサクラメント・キングスとクリーブランド・キャバリアーズの一戦、レブロンのNBAデビュー戦でキングスのロスターに名を連ねていた。

 スミスJr.は「父が教えてくれて、彼に言おうとしていた。僕はそのことを知らなかったよ。でもすごいことだよね」とレブロンのことを称えていた。

 一方のレブロンは「今でもゲームでプレーできること、それに複数の世代と触れ合えることはものすごくありがたいね」と口にし、さらにこう続けていた。

「俺がプレーしている限り、時の試練に耐えること、それに(対戦相手として)親子両方と競い合うことができるのはユニークなことさ」

 38歳ながらレイカーズのベストプレーヤーとしてファンを魅了する男は、今後も攻守でハイレベルなプレーを見せてくれそうだ。

文●秋山裕之(フリーライター)
 
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