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ケンバ・ウォーカーのミラノ行きは“根拠のない噂”?元オールスター戦士はNBAでのプレー続行を希望か<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2023.01.22

今月6日にマブズを解雇となったウォーカー。その後イタリアのミラノとの契約が報じられたが、噂のまま終わりそうだ、(C)Getty Images

 今月6日、ダラス・マーベリックスから解雇されたケンバ・ウォーカー。4度のオールスター出場(2017~20)を誇る実力派ポイントガードはその後無所属となっているが、その彼が、ユーロリーグに参戦するイタリアのオリンピア・ミラノに入団か!?、という噂が欧州のバスケ界を駆け巡った。

 情報元は、ピンク色でおなじみのイタリアのスポーツ紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』で、1月14日に「ウォーカーがミラノとの契約に向けたメディカルチェックを受けるために現地を訪れる」と報じたのだ。

「ダラスから解雇されたプレーメーカーで、オールスター4回出場のケンバ・ウォーカーがメディカルチェックのためにやってくる。ユーロリーグで敗戦が続き、ケビン・パンゴスとシャボン・シールズという主力2人がケガで離脱という状況を踏まえ、エットーレ・メッシーナHCは、NBAでハイレベルの経歴を持つ32歳に賭けることを決意した。近年、我らがセリエAに参入する大物選手の1人であり、イタリアにとって超一級の選手となるだろう」
 
 ミラノはイタリアの首都を拠点とする同国を代表するクラブで、かつてはスポンサーとして参画していたファッションデザイナーのジョルジオ・アルマーニ氏が2008年からオーナーとなっている。

 父ジョー・ブライアントがイタリアでプレーしていたことでこの地を第2の祖国のように感じていた故コビー・ブライアントも、この球団の少数株主だった。

 ユーロリーグが現在の運営体制になる以前に3度の優勝経験があり、国内リーグでは最多の29回優勝。ディフェンディングチャンピオンである今季も現在首位に立っている。

 2019-20シーズンに、かつてサンアントニオ・スパーズでグレッグ・ポポビッチHCの右腕を務めたイタリア人指揮官のメッシーナを迎えて強化に乗り出すと、翌シーズンには29年ぶりにユーロリーグのファイナル4に進出し、3位という好成績を収めた。

 今オフはフランス代表で元NBAのティモテイ・ルワウ・キャバロらが加わり、さらなる戦力アップが期待されたが、前述の通りガードのパンゴスとフォワードのシールズが負傷で長期離脱となったこともあり、ユーロリーグでは6勝14敗で最下位に沈んでいる。

 シーズンも折り返し地点を迎え、ここらで実質的な補強が必要、というタイミングで持ち上がったのが、このウォーカー加入の報道だった。
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ミラノのメッシーナHCは報道後の会見で噂を否定