現地時間2月13日、ミルウォーキー・バックスのマイク・ブーデンホルザーHC(ヘッドコーチ)は、先日フェニックス・サンズから加入したジェイ・クラウダーがオールスターブレイク後まで出場しないことを発表した。
バックスは9日のデッドラインに成立した4チーム間トレードで、ジョージ・ヒル、ジョーダン・ウォーラ、サージ・イバカ、さらには将来のドラフト2巡目指名権を計5本も放出してクラウダーを獲得。
このトレードで、クラウダーはマーケット大時代を過ごしたウィスコンシン州ミルウォーキーへ帰還。32歳のベテランは昨年のトレーニングキャンプから、サンズ側と双方合意の上でトレード先を模索しており、今季は1試合も出場していなかった。
クラウダーは新天地バックスでクリス・ミドルトンやヤニス・アデトクンボの控えを務めることが予想されているのだが、現状では今すぐ試合勘を取り戻すべく試合に出場させる必要はなさそう。
というのも、チームは1月23日にアデトクンボ、ミドルトンがヒザの痛みから戦列復帰してから無傷の10連勝と絶好調だからだ。その期間はドリュー・ホリデー、グレイソン・アレン、パット・カナトン、アデトクンボ、ブルック・ロペスを先発起用。ミドルトンはシックスマンを務めており、ベンチスタートした9試合で平均15.2点、4.0リバウンド、3.6アシストにフィールドゴール成功率49.0%と復調傾向にある。
ベンチにはボビー・ポーティスやジェボン・カーター、ジョー・イングルズ、ウェスリー・マシューズといった実力者たちが控えており、リーグ随一の豪華戦力を有している。指揮官としては、オールスターブレイク中にクラウダーを加えた布陣を熟考し、プレーオフへ向けてスパートをかけようとしているのだろう。
クラウダーには昨季までのキャリア10シーズンでプレーオフへ9度出場し、計107試合をプレーしてきた。2020年にはマイアミ・ヒート、翌21年にはサンズのスターターとしてNBAファイナルも経験している。
そのため、ブーデンホルザーHCはすでにクラウダーに対して大きな信頼を寄せていた。
「彼は勝利のためならどんなことでもこなしてくれる。ディフェンスでもオフェンスでも、コートの両エンドであらゆることをするんだ。オフェンス面ではタフネスがあり、スクリーンをセットしてくれる。スペーシングを熟知しているし、タイミングも分かっている。それに数多くの試合で勝ってきた」
21年の覇者バックスは、13日を終えた時点でイースタン・カンファレンス2位の39勝17敗(勝率69.6%)。イースト1位のボストン・セルティックス(41勝16敗/勝率71.9%)とは1.5ゲーム差の射程圏内におり、クラウダーという優秀なロールプレーヤーをチームのシステムへ溶け込ませることで、さらなる戦力アップが期待できそうだ。
文●秋山裕之(フリーライター)
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バックスは9日のデッドラインに成立した4チーム間トレードで、ジョージ・ヒル、ジョーダン・ウォーラ、サージ・イバカ、さらには将来のドラフト2巡目指名権を計5本も放出してクラウダーを獲得。
このトレードで、クラウダーはマーケット大時代を過ごしたウィスコンシン州ミルウォーキーへ帰還。32歳のベテランは昨年のトレーニングキャンプから、サンズ側と双方合意の上でトレード先を模索しており、今季は1試合も出場していなかった。
クラウダーは新天地バックスでクリス・ミドルトンやヤニス・アデトクンボの控えを務めることが予想されているのだが、現状では今すぐ試合勘を取り戻すべく試合に出場させる必要はなさそう。
というのも、チームは1月23日にアデトクンボ、ミドルトンがヒザの痛みから戦列復帰してから無傷の10連勝と絶好調だからだ。その期間はドリュー・ホリデー、グレイソン・アレン、パット・カナトン、アデトクンボ、ブルック・ロペスを先発起用。ミドルトンはシックスマンを務めており、ベンチスタートした9試合で平均15.2点、4.0リバウンド、3.6アシストにフィールドゴール成功率49.0%と復調傾向にある。
ベンチにはボビー・ポーティスやジェボン・カーター、ジョー・イングルズ、ウェスリー・マシューズといった実力者たちが控えており、リーグ随一の豪華戦力を有している。指揮官としては、オールスターブレイク中にクラウダーを加えた布陣を熟考し、プレーオフへ向けてスパートをかけようとしているのだろう。
クラウダーには昨季までのキャリア10シーズンでプレーオフへ9度出場し、計107試合をプレーしてきた。2020年にはマイアミ・ヒート、翌21年にはサンズのスターターとしてNBAファイナルも経験している。
そのため、ブーデンホルザーHCはすでにクラウダーに対して大きな信頼を寄せていた。
「彼は勝利のためならどんなことでもこなしてくれる。ディフェンスでもオフェンスでも、コートの両エンドであらゆることをするんだ。オフェンス面ではタフネスがあり、スクリーンをセットしてくれる。スペーシングを熟知しているし、タイミングも分かっている。それに数多くの試合で勝ってきた」
21年の覇者バックスは、13日を終えた時点でイースタン・カンファレンス2位の39勝17敗(勝率69.6%)。イースト1位のボストン・セルティックス(41勝16敗/勝率71.9%)とは1.5ゲーム差の射程圏内におり、クラウダーという優秀なロールプレーヤーをチームのシステムへ溶け込ませることで、さらなる戦力アップが期待できそうだ。
文●秋山裕之(フリーライター)
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