NBA

八村塁が高校以来のセンター起用で15得点・6リバウンド。チームはマジックに敗れて3連敗

秋山裕之

2019.12.04

先発のブライアントの欠場により、八村はセンターとして出場。試合には敗れたが、15得点、6リバウンド、4アシストと多彩な活躍を見せた.(C)Getty Images

 12月3日(日本時間4日)、ワシントン・ウィザーズはホームのキャピタル・ワン・アリーナで、オーランド・マジックとの今季2戦目を行なった。

 ウィザーズは、先発センターのトーマス・ブライアントが右足甲のストレス反応で離脱し、控えビッグマンのモリッツ・ヴァグナーも左足首負傷。一方のマジックもオールスターセンターのニコラ・ヴュチェビッチが右足首負傷、アル・ファルーク・アミヌが右ヒザの半月板断裂で欠場した。

  ブライアントは3週間後に診断を受ける予定のため、今後数試合を欠場することが濃厚に。そこでウィザーズは、センターに八村塁、パワーフォワードに本来は八村の控えのダービス・ベルターンスを先発に据えてマジック戦へ臨んだ。

「チームがこういう状態になってしまって、僕がセンターを務めるんですけど、高校以来なので楽しみな一戦になると思います。(プレータイムは)コーチ次第なので、僕はできる限りのことを一生懸命やって、チームに貢献したいと思います」

 明成高(宮城県)在学時以来のセンター起用について、前向きに語っていた八村。中1日というスケジュールではあるものの、「準備はできています」と語り、試合前はデイビッド・アドキンス・アシスタントコーチとともに、リング下のフィニッシュ(左フックショット)を練習する姿が見られた。
 
 だが、マジックはヴュチェビッチ以外にも大柄で身体能力に秀でた選手を複数擁しており、ビッグマンの層が薄いウィザーズを苦しめていく。

 前半はアーロン・ゴードンのプットバックダンクやモー・バンバの豪快なボースハンドダンクなどで、マジックが試合を優位に進めた。

 ウィザーズはブラッドリー・ビールが前半だけで22得点と大暴れ。八村は17分46秒に出場し、11得点、5リバウンド、3アシスト。フィールドゴール44.4%(4/9)、3ポイントは2本ともミスするも、フリースローを100%(3/3)で成功。

 試合序盤に八村はケム・バーチのブロックを浴びたが、第1クォーター中盤にビールのパスからリング下で3ポイントプレーを決める。さらに第2クォーター序盤にはファーストブレイクからダンク、中盤にはボールハンドラーとの合わせからリング下でレイアップ、前半残り約2分には速攻から再びダンクを叩き込み、マジックのリング下を強襲。

 高さと長さを兼備するマジックのフロントコート陣を前に、ブロックを受けたり、シュートを打てない場面もあったとはいえ、流れの中でスペースに入り込み、シュートチャンスを見極めて決めるなど、八村はスコアラーとしてのセンスを感じさせるプレーを何度も見せた。