NBA

“ザイオン不在”が板につき始めたペリカンズ。責任感が増したイングラムを中心に、目指すは2年連続のプレーオフ<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2023.03.26

コートに立てば別格の存在感を放つザイオンだが、今季も長期離脱を強いられてしまった。(C)Getty Images

 今年のレギュラーシーズンも、残すところあと2週間ほどとなった。

 現地時間3月25日を終えた時点で、ウエスタン・カンファレンスは7位に37勝37敗(勝率50.0%)でミネソタ・ティンバーウルブズ、ロサンゼルス・レイカーズ、ニューオリンズ・ペリカンズが並び、その1ゲーム差の10位タイに36勝38敗(勝率48.6%)でオクラホマシティ・サンダーとダラス・マーベリックスが、さらに1ゲーム差離れて12位にユタ・ジャズ(35勝39敗/勝率47.3%)がつけるという、熾烈なプレーイン争いが繰り広げられている。

 そのなかで、一時はプレーイン圏外の12位まで後退したものの、4連勝で再び上昇してきたペリカンズ。一時は首位に立っていたことを考えると寂しい成績だが、ここまでズルズルと後退してしまったのは、やはり1月に主砲のザイオン・ウィリアムソンが負傷離脱したのが響いている。
 
 ザイオンは1月2日のフィラデルフィア・セブンティシクサーズ戦で右ハムストリングを負傷。そこまで23勝14敗と勝ち越していたペリカンズの成績は、ザイオン離脱後は14勝23敗と反転してしまった。

 当初はこれほど長引く予定ではなく、コート上でのトレーニングも始めていたが、その最中に再びケガを悪化させ、さらに復帰が遅れることに。3月上旬に「2週間後に見極めを行なう」と発表された際には、早ければ23日のシャーロット・ホーネッツ戦には復帰かとも期待されたが、実現しなかった。

 ウィリー・グリーンHC(ヘッドコーチ)は、22日のトレーニング後のインタビューでザイオンについて最新情報を明かしている。

「(ケガが)再発したことで、今はより慎重にリハビリを行なっている状況だ。すでにコートでのトレーニングは始めていて、走ったり、シューティングもしている。(レギュラーシーズン終了前の復帰は)明言はできない。様子を見るしかない。彼の復帰は、彼自身にとってもチームにとってもものすごくポジティブなことだ」
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機能し始めた感のある“ザイオン不在”のシステム