NBA

前評判を覆し“一発勝負”を制したホークス。ヒートにリベンジ成功のヤングは「チームの皆が集中していた」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2023.04.12

ホークスは前評判を覆し、イースト7位のヒートを敵地で撃破。逆転でイースト第7シードのスポットを手に入れた。(C)Getty Images

 現地時間4月11日、NBAはプレーイン・トーナメントがスタートし、イースタン・カンファレンス7位のマイアミ・ヒート(44勝38敗/勝率53.7%)と8位のアトランタ・ホークス(41勝41敗/勝率50.0%)が激突した。

 今季の直接対決ではヒートの3勝1敗で、昨年のプレーオフ1回戦でもヒートが4勝1敗でホークスを下していたことから、戦前はヒート優勢の声が多かった。

『TNT』の番組内でも、ご意見番のチャールズ・バークレーが「(ヒートが)ホークスを倒すだろうな。ホークスは評判が悪い」と言い放っていた。

 ところが、いざ試合が始めると序盤からホークスが主導権を握り、最後までヒートに付け入る隙を与えず116-105で勝利。イースト第7シードの座を手に入れた。

 チームトップの25得点、7アシストに8リバウンドをマークしたトレイ・ヤングは「僕ら全員が分かっていた。この瞬間が大事だってね。チームの皆が集中し、ゲームプランにフォーカスしていたことに感謝するよ」と勝利を喜んだ。

 ホークスではヤングのほか、デジャンテ・マレーが18得点、5リバウンド、6アシスト、ジョン・コリンズが10得点、4リバウンド、クリント・カペラが圧巻の21リバウンドに2ブロックをマーク。

 さらにサディーク・ベイが17得点、6リバウンド、ボグダン・ボグダノビッチが14得点、2スティール、オニエカ・オコングが12得点、4リバウンド、4ブロック、ジェイレン・ジョンソンが10得点、7リバウンド、3スティールとセカンドユニットの活躍も光った。
 
 今季途中にチームの指揮を任されたクイン・スナイダーHC(ヘッドコーチ)は「選手たちは1年の終わりに自分たちのベストバージョンになろうとしてくれた。今年は終わっていない。できればこれからもチームとして構築していきたいね。ただの1試合ではあるが、自分たちのゲームができた」と選手たちを称えた。

 そしてヤングは「ジミー(バトラー)は勝利を約束していた。だから、僕としてはそうはさせないとフォーカスしていたんだ」と語り、昨年のリベンジに成功。

 この試合の明暗を分けたのはリバウンド数。ホークスが63-39で圧倒し、オフェンシブ・リバウンド数でもカペラの8本を筆頭に22-6と大差をつけ、セカンドチャンスの得点で26-6と圧倒してみせた。

 ホークスは昨年もプレーインへ参戦し、2連勝でイースト8位の座を獲得しており、これで3戦無敗と一発勝負に強いことを証明したと言えるだろう。

 第7シードでプレーオフに挑むホークスは、1回戦で第2シードのボストン・セルティックスと対戦する。敵地で難敵を下したチームは、今季の優勝候補をどこまで苦しめることができるか注目だ。

文●秋山裕之(フリーライター)
 
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