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NBA

チームメイトを殴ったゴベアに母国メディアは「驚き」。相手のアンダーソンは「自分たちは大人、もう終わったこと」<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2023.04.13

ゴベアはシーズン最終戦でアンダーソン(左)とベンチで激しく口論し、拳打する事件を起こした。(C)Getty images

ゴベアはシーズン最終戦でアンダーソン(左)とベンチで激しく口論し、拳打する事件を起こした。(C)Getty images

 現地時間4月11日に行なわれた、ロサンゼルス・レイカーズとミネソタ・ティンバーウルブズによる第7シードを決めるプレーイントーナメント初戦は、オーバータイムにもつれこむ激戦の末、レイカーズが108-102で制した。

 第3クォーターに15点のリードを奪っていたウルブズにとっては悔やまれる敗戦だったが、9日のニューオリンズ・ペリカンズ戦ではトラブル続出だったことを思うと、気持ちを切り替えて奮戦したと言えなくもない。

 ペリカンズ戦では、フォワードのジェイデン・マクダニエルズがイライラから壁をパンチして右手を骨折。第2クォーターのタイムアウト時には、ルディ・ゴベアがカイル・アンダーソンと口論になった末に拳でド突き、その制裁としてフランス人センターはこのレイカーズ戦は謹慎となった。

 キャリア平均11.6本のリバウンドを記録している男の不在は、この試合でのリバウンド数が37-48だったことに少なからず影響しただろうが、「こういうことは初めてじゃない。ちょうど2人の怒りが頂点に達してしまっただけのことで、自分たちは大人だし、もう終わったこと」 と軽く受け流した相手側のアンダーソンは、いずれもゲームハイの13アシスト、4スティール、4ブロックと奮戦した。
 
 ゴベアは、8日のサンアントニオ・スパーズ戦で背中を痛め、このペリカンズ戦も痛みをこらえながらプレーしていた。そのフラストレーションも感情のコントロールに影響していたようだが、彼の母国フランスでは、ゴベアの今回の行為は「驚き」と捉えられている。

 フランスでプレーしていたキャリア初期から、さらには代表チームに帯同している間でも、彼は常に周囲に対して落ち着いた態度で接する理性派として評判だからだ。

 フランス代表では、2019年の世界選手権から、エバン・フォーニエ(ニューヨーク・ニックス)とともにチームを牽引しているゴベア。同大会では銅メダル、21年の東京五輪では、グループステージでアメリカ代表を破る奮闘で銀メダル、さらに昨夏のユーロバスケットでは銀メダルと、文字通り大黒柱として君臨しており、母国での人気は高い。

 フォーニエは、闘犬のようなタイプで若干近寄り難さがあるが、ゴベアは試合後の取材エリアでも、他のNBA選手とは比べ物にならないほど声もかけやすく、丁寧に対応してくれるため報道陣からも好かれている。
 
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