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NBA

レイカーズの快進撃を支える2人の“エースキラー”。モラント、カリーへの好守にコーチも称賛「我々にとって重要な存在」<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2023.05.14

ウォリアーズとのシリーズでは出番が限定されたヴァンダービルトだが、機動力とサイズを武器にレイカーズの守備を支えている。(C)Getty Images

ウォリアーズとのシリーズでは出番が限定されたヴァンダービルトだが、機動力とサイズを武器にレイカーズの守備を支えている。(C)Getty Images

 NBAプレーオフ、ウエスタン・カンファレンスの準決勝は、第6戦でロサンゼルス・レイカーズがディフェンディング王者のゴールデンステイト・ウォリアーズを122-101で破り、カンファレンス決勝進出を決めた。

 この試合でウォリアーズのエース、ステフィン・カリーは32得点とゲームハイの数字をマークしたが、フィールドゴール成功率は今プレーオフでワーストの39.3%。3ポイントシュートも14本中4本の成功(成功率28.6%)に抑えられ、なによりテンポよくシュートが決めらなかったことでリズムを作り出せず、それがチームの不振にも影響していた。

 このプレーオフで主にカリーのマークを請け負ったのが、ジャレッド・ヴァンダービルトとデニス・シュルーダーの2人だ。

 第1戦から5戦まではヴァンダービルトがスターターで出場していたが、この第6戦では、ダービン・ハムHC(ヘッドコーチ)はシュルーダーを先発で起用。ドイツ代表のキャプテンに張り付かれた結果、カリーの最初のフィールドゴールが決まったのは第1クォーターの残り3分を切ってからだった。その間、シュルーダーは3ポイントを決めている。
 
 第6戦でシュルーダーが先発で起用された理由は、守備に加え攻撃面も考慮したものと考えられる。第1戦から5戦までのヴァンダービルトの得点は1試合平均3.6。対してシュルーダーは11.8点と、ベンチからコンスタントに2桁得点をマークしていた。

 第6戦では結局最初の3ポイントのみで、第3クォーターの途中に不可解なテクニカルファウルで退場となってしまったが、シリーズを通してシュルーダーの攻守両面での功績は大きかった。

 一方のヴァンダービルトは、このシリーズこそ影を潜めたものの、2月の加入からプレーオフ1回戦にかけて、主にディフェンス面で信頼を獲得してきた。

 ラッセル・ウエストブルックをユタ・ジャズに放出した3チーム間トレードで、マリーク・ビーズリー、ディアンジェロ・ラッセルとともにレイカーズの一員となって以来、スターターに定着した彼について「我々にとって重要な存在となっている」と評価するのは、アシスタントコーチのフィル・ハンディだ。

「彼はここで大事なディフェンスの任務を担ってくれている。彼のエネルギーと運動量はエリートレベルだ。ジャ(モラント)やステフを止めることはできなくても、サイズとウイングスパン、クイックネスを駆使して、彼らを手こずらせることができるというのは、彼がハイレベルのディフェンダーたる所以だ。あのトレードで彼を獲得できたことは我々にとって非常に大きい。我々のディフェンスのダイナミズムを変えてくれたんだ」
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