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「彼のエナジーは誰にも負けない」レブロンが“元戦友”KCPを警戒「どんな試合でもハイレベルなプレーをしている」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2023.05.16

レブロンは元同僚のKCP(右)について「どんな試合でもハイレベルなプレーをしている」と語った。(C)Getty Images

 今年のNBAプレーオフでカンファレンス・ファイナルまで勝ち上がった"4強"は、イースタン・カンファレンスはボストン・セルティックスとマイアミ・ヒート、ウエスタン・カンファレンスではデンバー・ナゲッツとロサンゼルス・レイカーズとなった。

 この4チームは、新型コロナウイルスのパンデミックによってフロリダ州オーランドの"バブル"(隔離された施設)で行なわれた2020年のプレーオフと同じ顔触れとなった。

 当時はレイカーズが4勝1敗でナゲッツを撃破し、ファイナルではヒートを4勝2敗で制して球団史上17度目の優勝を達成。当時のメンバーで残っているのはレブロン・ジェームズ、アンソニー・デイビスの2人だけだが、今年のプレーオフでもこの2選手が中心となって勝ち上がってきた。

 一方のナゲッツにも、ニコラ・ヨキッチ、ジャマール・マレー、マイケル・ポーターJr.という主軸が健在。そして20年にレイカーズで優勝を経験したKCPことケンテイビアス・コールドウェル・ポープがスターターの一角を務めている。

 古巣とのシリーズ初戦を翌日に控えた15日の練習後、KCPは「クレイジーなことだよ。僕たちは昨日そのことについて話して、笑い合っていたよ。驚いたのは、バブルで戦った時と同じ4チームがカンファレンス・ファイナルで再戦することだね」と話していた。
 
 KCPは17年から21年までレイカーズに在籍し先発SGとして活躍。20年のNBAファイナルではレブロン、デイビスに次ぐチーム3位の平均12.8点をあげて優勝に大きく貢献した。

 今季加入したナゲッツでは、チーム最多の76試合で先発を務め、平均10.8点、2.7リバウンド、1.5スティール、3ポイント成功率42.3%をマーク。フェニックス・サンズとのカンファレンス・セミファイナルでは、平均10.7点、3.7リバウンド、1.8アシスト、1.5スティール。フィールドゴール成功率52.4%、3ポイント成功率41.7%と高精度なショットが光り、ヨキッチやマレーといった主要選手を見事に援護していた。

「このシリーズは面白くなる。僕らはチャンピオンシップを勝ち取るために、彼らとの厳しいシリーズを耐え抜かなきゃいけない」と意気込むKCPについて、元同僚のレブロンは次のように語っていた。

「彼のエナジーは誰にも負けないものだ。どんな試合でもハイレベルなプレーをしている。彼は常に出場できる状態を維持し、ユニフォームを身にまとっている。それが彼のすごいところだ。それに彼はどの試合でも長時間出場していて経験も豊富。だから俺たちはどんな相手と対戦するかを理解している。彼はあのエナジーを持ち込み、正しい方法でプレーしてくるさ」

 ナゲッツとレイカーズのシリーズではヨキッチとデイビスという、リーグを代表するビッグマンのマッチアップが話題の中心になりそうだが、古巣対決に臨むKCPや38歳ながら今もなおトップレベルで活躍を続けるレブロン、彼とのマッチアップが予想されるアーロン・ゴードンにも注目したいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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