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NBA

ジョーダンへの“口撃”で波紋を呼ぶピッペンに、かつてのライバルが苦言。「2人きりで議論する必要がある」と和解の勧めも<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2023.06.03

90年代にブルズを6度の優勝に導いた黄金デュオ。しかしピッペン(右)がジョーダン(左)を口撃するなど、両者の関係は悪化している。(C)Getty Images

90年代にブルズを6度の優勝に導いた黄金デュオ。しかしピッペン(右)がジョーダン(左)を口撃するなど、両者の関係は悪化している。(C)Getty Images

 元シカゴ・ブルズのスコッティ・ピッペンが、かつての相棒であるマイケル・ジョーダンを「ひどい選手」呼ばわりして反響を呼んでいる。そんななか、現役時代にしのぎを削った名シューターのレジー・ミラーが、“言葉選び”に苦言を呈した。

 ジョーダンとピッペンと言えば、ブルズで2度の3連覇(1991~93、96~98年)を成し遂げた、言わずと知れた黄金デュオだ。NBA史に名を残すスコリングマシンと名オールラウンダーは、コート上で阿吽の呼吸を見せてライバルたちを蹴散らしてきた。

 栄光のキャリアを歩んだ2人だが、2020年に公開されたブルズの1997-98シーズン優勝の舞台裏を追ったドキュメンタリー『ザ・ラストダンス』をきっかけに、徐々に確執が表面化していく。

 ピッペンは2021年に発売した自伝『Unguarded』内で「『ザ・ラストダンス』はマイケル・ジョーダンを称賛し、私と私の誇り高きチームメイトたちを十分に評価していない」と“格差”に不満を吐露。

 元同僚のステイシー・キングがホストを務める番組『Gimme The Hot Sauce』に出演した際には、「(1987年から)ブルズでプレーする前にマイケル・ジョーダンのプレーを見ていた。彼はひどい選手で、一緒にプレーするのが恐ろしかった」と、史上最高のプレーヤーとも言われるジョーダンを再び口撃したのだ。
 
 1998年のカンファレンス決勝でブルズと第7戦までもつれる死闘を繰り広げた(最終的に3勝4敗で敗退)インディアナ・ペイサーズのエースで、歴代4位の通算3ポイント成功2560本を誇るミラーは、人気トークショー番組『Dan Patrick Show』に出演した際、今回のピッペンの発言について言及した。

「ここでフォーカスすべきは言葉のチョイスだと思う。『ひどい』というフレーズだ。MJは当時すでにトップ3の選手だったわけだから、ひどいわけがない。オールNBAチームに選出され、そのプレーは衝撃的だった。ひどいと言うのは、ロールプレーヤーと表現するようなものだ。スコッティ(ピッペン)の言わんとしていたことは、マイク(ジョーダン)は自分がチームに加わるまで勝てていなかったし、チームバスケットをしていなかったということだと思う」

 またミラーは、ジョーダンとピッペンの「確執」につなげようとする声には否定的な見解を持っているようだ。

「MJとスコッティの確執とでも言いたいのか。MJは『スコッティが来るまで勝てなかった』と何度も言ってきた。ドキュメンタリーの『ラストダンス』がスコッティにとって引き金になったと思う。ただ、MJはひどい選手ではないから、その言葉選びはまずかった。スコッティが加入するまで、MJがチームバスケット、勝利のバスケットをしていなかったのは事実だけどね」

 そして最後にミラーは、「MJとスコッティは部屋で2人きりになって、お互いの間にある溝について議論する必要があると思う。6回の優勝を果たしたシカゴのような王朝はもう二度とないだろうし、あの2人はブルズが歴代でも最高のフランチャイズとみなされる要因になった中心人物だからね」と、和解を勧めた。

 はたして、ジョーダンとピッペンの関係は、今後どのような展開を迎えるのだろうか。

構成●ダンクシュート編集部
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