デンバー・ナゲッツとのウエスタン・カンファレンス決勝にスウィープで敗れた後、引退を匂わせる発言をしたことで今夏の動向に注目が集まっているレブロン・ジェームズ。ただ、大方の予想ではこのまま現役を続行し、来季もロサンゼルス・レイカーズの一員としてコートに立つと思われている。

　“キング”が目指すのは、もちろん自身５度目となるリーグ制覇。だが、現地時間６月18日（日本時間19日）、その行く手に新たな障害が発生した。

　同じパシフィック・ディビジョンのライバルチームであるフェニックス・サンズが、クリス・ポールらを放出しワシントン・ウィザーズからブラッドリー・ビールを獲得。リーグ屈指のスコアラーが加入したことで、ケビン・デュラント、デビン・ブッカーと併せた超攻撃的ビッグ３を擁することになった。

　この衝撃のトレードを受け、NBAアナリストで名物コメンテーターとしても知られるスキップ・ベイレス氏は、レブロンの５つ目のチャンピオンリング獲得の可能性がさらに低くなったと予想している。

「現在、レブロン・ジェームズの５度目の優勝はますます遠のいた。彼は今、デンバーを、KD（デュラントの愛称）／ブック（ブッカーの愛称）／ビールを、ヒザを完治させて復活するであろうカワイ（レナード／ロサンゼルス・クリッパーズ）を見上げる立場にいる」
  　ベイレス氏が指摘する通り、レブロンとレイカーズの行く手には多くの難敵が待ち構えている。

　主力の大半が全盛期にあるナゲッツは王朝を築きそうな強さを誇っているし、噛み合った場合のサンズの新ビッグ３はとてつもないスターパワーを発揮するだろう。レナードが万全ならば、タレント軍団クリッパーズも間違いなく強敵だ。

　それ以外にも、ステフィン・カリーらを擁する昨季王者ゴールデンステイト・ウォリアーズ、躍進著しいサクラメント・キングス、昨季ウエスト２位のメンフィス・グリズリーズなど、ライバルとなり得るチームが同じカンファレンス内に多く存在している。

　仮にウエストを勝ち上がったとしても、頂上決戦ではミルウォーキー・バックスやボストン・セルティックス、フィラデルフィア・セブンティシクサーズ、そして今季ファイナリストのマイアミ・ヒートなど、今度はイースタン・カンファレンスの強豪が立ちはだかることになる。

　はたしてレブロンは、並み居る強敵たちを退け５度目の栄冠を手にすることができるのか。そしてデュラント＆ブッカー＆ビールのサンズ新ビッグ３は、“キング”の覇道を阻む最大の障壁となりそうだ。

構成●ダンクシュート編集部

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