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NBA

「スマートの代わりなんていない」。セルティックスのホワイトが“屋台骨”の放出を語る「みんながステップアップしていかないと」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2023.06.30

9シーズンにわたってセルティックスを支えたスマートが電撃トレードで退団。同年生まれのホワイトが思いを語った。(C)Getty Images

9シーズンにわたってセルティックスを支えたスマートが電撃トレードで退団。同年生まれのホワイトが思いを語った。(C)Getty Images

 今季のボストン・セルティックスは、レギュラーシーズンを57勝25敗(勝率69.5%)でイースタン・カンファレンス2位。プレーオフではカンファレンス・ファイナルまで勝ち上がり、マイアミ・ヒート相手に3連敗から3連勝と意地を見せたが、第7戦で84-103と大敗しシーズンを終えた。

 2年連続のNBAファイナル進出、フランチャイズ史上18度目のリーグ制覇は来季以降へお預けとなったものの、チームは依然としてリーグ最高クラスの戦力を有しており、今夏にロスターへ大幅なメスを入れることはないと思われていた。

 ところが、現地時間6月23日に成立した3チーム間トレードで、ダニーロ・ガリナーリとマイク・マスカーラ、今年のドラフト2巡目指名権をワシントン・ウィザーズへ、そしてマーカス・スマートをメンフィス・グリズリーズへ放出。

 見返りとして、ウィザーズからクリスタプス・ポルジンギス、ドラフト1巡目指名権2本を手に入れる大胆な補強に打って出た。
 
 チーム最古参のスマートの放出は、ファンはもちろん、選手たちにも少なくない衝撃を与えたようだ。28日に地元メディア『NBC Sports Boston』に公開された記事の中で、デリック・ホワイトは「あのトレードはクレイジーだった」と明かしている。

「僕にとって、スマートと一緒にプレーすることは光栄だった。彼のことは大好きで、すごくリスペクトしていたんだ。彼がメンフィスで成功することを願っている」

 スマートは2014年のNBA入り以来、9年間をセルティックス一筋で過ごし、ジェイソン・テイタムやジェイレン・ブラウンらとともに名門の再建に尽力。持ち前のタフなディフェンスだけでなく、近年はオフェンス面でも貢献し、身体を犠牲にしたハッスルプレーの数々でファンから愛されてきた。

 セルティックスはバックコートに、コンボガードとして攻守両面で貢献するホワイト、今季の最優秀シックスマン賞に選ばれたマルコム・ブログドンを抱えている。だが、2022年に最優秀守備選手賞を獲得したほか、オールディフェンシブ1stチーム&ハッスルアウォード選出3回を誇るスマートの貢献度の高さは誰もが知るところだ。
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