過去9年間、ゴールデンステイト・ウォリアーズは6度NBAファイナルに勝ち進み、2015、17、18、22年と4度のチャンピオンシップ獲得を成し遂げた。
2022年の優勝時はステフィン・カリー、2017、18年にはケビン・デュラント(現フェニックス・サンズ)がファイナルMVPに輝いているが、40年ぶりに頂点にたった2015年に同賞を受賞したのはアンドレ・イグダーラ(現無所属)だった。
この年のファイナルは、ウォリアーズがクリーブランド・キャバリアーズを4勝2敗で撃破。スティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)は1勝2敗で迎えたシリーズ第4戦からイグダーラを先発起用し、これが奏功してウォリアーズが3連勝と逆転してリーグを制した。
イグダーラはシリーズ平均16.3点に加えて5.8リバウンド、4.0アシスト、1.3スティールにフィールドゴール成功率52.1%、3ポイント成功率40%とショットが好調、さらに守備でレブロン・ジェームズ(現ロサンゼルス・レイカーズ)をスローダウンさせたことが高く評価されてシリーズMVPとなった。
ただカリーも平均26.0点、5.2リバウンド、6.3アシスト、1.8スティールとMVPを獲得してもおかしくないスタッツを残しており、イグダーラが受賞した当時は驚きの声も少なくなかった。
8月17日(日本時間18日)、元NBA選手のギルバート・アリナス(元ワシントン・ウィザーズほか)がホスト役を務めるポッドキャスト番組『Gil's Arena』へ出演したイグダーラは当時のことをこう振り返っていた。
「ステフは1回(ファイナルMVPを)手にする前に、1回選ばれるに値する男だった。あれが私のものなら、それはクールなこと。私は自分が試合でインパクトを与えたことを十分わかっているからね。それは誰にも教えてもらえないことなんだ」
ちなみに同年のファイナルMVP投票はイグダーラが7票でカリーは0票、残りの4票は、平均35.8点、13.3リバウンド、8.8アシスト、1.3スティールという超人的な数字を叩き出したレブロンだった。
この年のキャブズはケビン・ラブ(現マイアミ・ヒート)がプレーオフ序盤にケガで離脱、カイリー・アービング(現ダラス・マーベリックス)もファイナル初戦の途中でケガのためシリーズ絶望となり、レブロンは八面六臂の活躍を余儀なくされた。
ただし、ファイナルに敗れた選手がMVPを獲得したのは同賞が新設された1969年のジェリー・ウエスト(元レイカーズ)のみ。以降はいずれも優勝チームの選手が選ばれていただけに、事実上はイグダーラ一択だったのかもしれない。
ウォリアーズの名脇役として、常勝チームを形成するうえで不可欠な存在だったイグダーラ。大舞台で攻守にわたって重要な働きを遂行したのだから、この男はファイナルMVPに十分値すると言っていいはずだ。
文●秋山裕之(フリーライター)
2022年の優勝時はステフィン・カリー、2017、18年にはケビン・デュラント(現フェニックス・サンズ)がファイナルMVPに輝いているが、40年ぶりに頂点にたった2015年に同賞を受賞したのはアンドレ・イグダーラ(現無所属)だった。
この年のファイナルは、ウォリアーズがクリーブランド・キャバリアーズを4勝2敗で撃破。スティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)は1勝2敗で迎えたシリーズ第4戦からイグダーラを先発起用し、これが奏功してウォリアーズが3連勝と逆転してリーグを制した。
イグダーラはシリーズ平均16.3点に加えて5.8リバウンド、4.0アシスト、1.3スティールにフィールドゴール成功率52.1%、3ポイント成功率40%とショットが好調、さらに守備でレブロン・ジェームズ(現ロサンゼルス・レイカーズ)をスローダウンさせたことが高く評価されてシリーズMVPとなった。
ただカリーも平均26.0点、5.2リバウンド、6.3アシスト、1.8スティールとMVPを獲得してもおかしくないスタッツを残しており、イグダーラが受賞した当時は驚きの声も少なくなかった。
8月17日(日本時間18日)、元NBA選手のギルバート・アリナス(元ワシントン・ウィザーズほか)がホスト役を務めるポッドキャスト番組『Gil's Arena』へ出演したイグダーラは当時のことをこう振り返っていた。
「ステフは1回(ファイナルMVPを)手にする前に、1回選ばれるに値する男だった。あれが私のものなら、それはクールなこと。私は自分が試合でインパクトを与えたことを十分わかっているからね。それは誰にも教えてもらえないことなんだ」
ちなみに同年のファイナルMVP投票はイグダーラが7票でカリーは0票、残りの4票は、平均35.8点、13.3リバウンド、8.8アシスト、1.3スティールという超人的な数字を叩き出したレブロンだった。
この年のキャブズはケビン・ラブ(現マイアミ・ヒート)がプレーオフ序盤にケガで離脱、カイリー・アービング(現ダラス・マーベリックス)もファイナル初戦の途中でケガのためシリーズ絶望となり、レブロンは八面六臂の活躍を余儀なくされた。
ただし、ファイナルに敗れた選手がMVPを獲得したのは同賞が新設された1969年のジェリー・ウエスト(元レイカーズ)のみ。以降はいずれも優勝チームの選手が選ばれていただけに、事実上はイグダーラ一択だったのかもしれない。
ウォリアーズの名脇役として、常勝チームを形成するうえで不可欠な存在だったイグダーラ。大舞台で攻守にわたって重要な働きを遂行したのだから、この男はファイナルMVPに十分値すると言っていいはずだ。
文●秋山裕之(フリーライター)
関連記事
- 「彼は一貫性を持ってやっていた」ウォリアーズから放出されたプールを元同僚がフォロー「平均20点残したじゃないか」<DUNKSHOOT>
- 「最高レベルの舞台で勝ちたい」“新相棒”ポールと王座奪還を目論むカリー「彼は超負けず嫌いで、僕もそうなんだ」<DUNKSHOOT>
- 「彼が何をしたって言うんだ?」GM批判のハーデンをイグダーラが援護「世間はすぐに『不満のある選手』と判断する」<DUNKSHOOT>
- カナダのマレーもW杯出場を断念…「スタッフやチームと協議した結果、さらに回復が必要なことが明らかになった」<DUNKSHOOT>
- 「難しい決断だった」W杯欠場を発表したラトビアのポルジンギスが心境を吐露「今後もできる限りサポートしていく」<DUNKSHOOT>