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NBA

「彼が何をしたって言うんだ?」GM批判のハーデンをイグダーラが援護「世間はすぐに『不満のある選手』と判断する」<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2023.08.18

イグダーラ(左)がトレード交渉が打ち切られたというハーデン(右)について言及した。(C)Getty Imges

イグダーラ(左)がトレード交渉が打ち切られたというハーデン(右)について言及した。(C)Getty Imges

 フィラデルフィア・セブンティシクサーズのジェームズ・ハーデンは、今夏にプレーヤーオプションを行使してチームにトレードを要求したが、交渉は打ち切られたと報じられ、チームのGM(ゼネラルマネージャー)を務めるダリル・モーリーを公然と批判した。

 今夏にモーリーGMはロサンゼルス・クリッパーズと交渉の場を持ち、ハーデンもクリッパーズ行きを望んでいたとされる。しかし、トレーニングキャンプを約1か月後に控えた現在でも成立には至っていない。

 先日、シクサーズがトレードに関する交渉を打ち切ったという報道が流れると、ハーデンは中国でのオフシーズンツアー中に痛烈なメッセージを発した。

「ダリル・モーリーは噓つきだ。自分は彼がいるチームの一員になることはない。もう一度言う。ダリル・モーリーは噓つきだ。彼がいるチームの一員には絶対にならない」

 シクサーズは、ハーデンが3560万ドル(約52億円)のプレーヤーオプションを行使することに合意した後、要求に応じてトレード先を探していたが、モーリーGMは大きな見返りを求めている影響もあって交渉は難航。現時点では、チームにとってプラスにならない限り、トレードには応じないとレポートされている。

 NBA19年で4チームを渡り歩き、リーグ優勝を4回経験している大ベテランのアンドレ・イグダーラは、ギリバート・アリナスがホストを務めるポッドキャスト番組『Gil's Arena』に出演した際、ハーデンの一件について見解を述べた。
 
「契約交渉に臨む際は、自分の価値を知り、どのように自分を活用するかを理解することだ。セーフティネットのように、相手側にどんなチャンスがあるかを把握しておくんだ。

 ジェームズのセーフティネットとは? ダリル・モーリーは中国との歴史(※2019年10月にモーリーは、香港の反政府デモを支持するツイートして中国側から批判が殺到した)があるから、彼の発言から反発は起こらないかもしれない。ジェームズの影響力から脱したのは素晴らしい動きだった。ジェームズをしつけるのは難しい。でも、彼が何をしたって言うんだ?」

 NBA選手会(NBPA)の筆頭副会長を務めた経験も持つイグダーラは、フロント側と選手側のパワーバランスの変化という観点からも感想を語っている。

「世間はすぐに『不満のある選手』と判断してしまいがちなんだ。なぜジェームズは不満で、なぜフロントオフィスは不満を持たないんだ? かつてはフロントが選手たちを常に管轄下に入れていたが、今は選手の方があまりにも強い力を持っているとよく耳にする。

 選手たちはどんどん賢くなって駆け引きに長けているからね。どう動けばいいのか、何て言えばいいのか分かっているし、自分の影響力をどう使うかも知っている。選手側がミスをすれば、自分たちに不利に働くからね。選手たちは、フロントのミスを逆手に取るような立場になったことはない。ジェームズにとっては絶好のチャンスを得ただけだと思う」

 はたして、ハーデンとシクサーズの騒動は、どのような決着を迎えるだろうか。

構成●ダンクシュート編集部

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