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バスケW杯

カナダのマレーもW杯出場を断念…「スタッフやチームと協議した結果、さらに回復が必要なことが明らかになった」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2023.08.18

昨季ケガから復帰し、プレーオフではファイナルまで戦ったマレーは身体を回復させるため、ワールドカップ出場を見送った。(C)Getty Images

昨季ケガから復帰し、プレーオフではファイナルまで戦ったマレーは身体を回復させるため、ワールドカップ出場を見送った。(C)Getty Images

 8月16日(日本時間17日、日付は以下同)。カナダ・バスケットボールは、NBAデンバー・ナゲッツに所属するジャマール・マレーが「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」に出場しないことを発表した。

 昨季、ナゲッツの初優勝に大きく貢献した司令塔は、7月13日に発表されたロスター候補18選手に名を連ねており、シェイ・ギルジャス・アレキサンダー(オクラホマシティ・サンダー)とのガードデュオが実現すれば、カナダはアメリカ代表にも見劣りしないという声も聞かれた。

 もっとも、マレーは先週のヨーロッパへ遠征には帯同せず。7日にカナダ・バスケットボールが「ジャマール・マレーはチームと同行して移動しませんでした。彼は今後のエキシビジョンゲームへ参加しません。オフシーズン中の回復にフォーカスし続けていくことになります。FIBAワールドカップにおける出場ステータスに関しましては、後日決断が下されることになります」と発表していた。

 マレーは16日に「トレーニングキャンプへ入った時、僕は長くて過酷な(NBAの)シーズンを終えた自分の身体が、ワールドカップで必要とされる、フィジカル面で最高のレベルで戦えるかどうか反応を見たかった」とコメントし、さらにこう続けていた。
 
「医療スタッフ、チームと協議した結果、さらに回復が必要なことが明らかになった。それで僕は、トーナメントに参加しないという難しい決断を下すことになったんだ」

 2021年4月に左ヒザの前十字靭帯を断裂したマレーは2021-22シーズンを全休。長いリハビリを経て昨季復帰を飾り、65試合で平均20.0点、4.0リバウンド、6.2アシスト、1.0スティールを残すと、プレーオフでも平均26.1点、5.7リバウンド、7.1アシスト、1.5スティールと躍動した。

 ただ、NBAで2シーズンぶりにフルシーズン、しかもファイナルまで戦い抜いただけに、新シーズンに向けて医療スタッフはマレーに休養期間が必要であると判断したのだろう。

 FIBAランキング15位のカナダは、今年のW杯でグループHに所属。インドネシアのジャカルタでフランス(同5位)、ラトビア(同29位)、レバノン(同43位)と1次ラウンドを戦う。

 ロスターにはギルジャス・アレキサンダーに加え、RJ・バレット(ニューヨーク・ニックス)やケリー・オリニク(ユタ・ジャズ)、ディロン・ブルックス(ヒューストン・ロケッツ)、ルージェンツ・ドート(サンダー)、ドワイト・パウエル(ダラス・マーベリックス)、ニキール・アレキサンダー・ウォーカー(ミネソタ・ティンバーウルブズ)といった現役NBA選手たちがいるため、このチームがどこまで勝ち上がることができるかは必見だ。

 国際舞台でマレーのプレーが見れないのは残念だが、「オリンピックでカナダを代表することは今でも僕の夢なんだ。このゴールを追い求めるため、僕はこのチームをサポートしていく」と話していたことから、来年以降にカナダ代表のユニフォームに袖を通す可能性は十分ありそうだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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