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「俺にとってベストシーズンだった」去就不透明のリラードが昨季を回想「誰がかかってこようが関係なかった」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2023.09.23

昨季のブレイザーズはカンファレンス13位に低迷したが、リラードは自己ベストの平均32.2点を叩き出した。(C)Getty Images

 7月上旬にポートランド・トレイルブレイザーズへトレードを要求したデイミアン・リラードだが、それから2か月半が経過した現在も移籍先は決まっていない。

 そうしたなか、リラードは今週に複数のメディアへ出演。9月19日にYouTubeへ公開されたポッドキャスト番組『It Is What It Is』では、リーグNo.1ポイントガード(PG)としてステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)が挙がっている現状に、自身の見解を口にしていた。

「俺よりも優れている男がいるとは思えない。俺がコートに立てば、それが俺の最大の強みとなるだろう。俺は自分のことを信じているんだ」

 その後、番組のホスト役から「じゃあ君は今のNBAでベストなPGだと思っているのかい?」と聞かれたリラードは「そうだ」と即答した。

 カリーとリラードは3ポイントラインより遠く離れた位置から放つ"ディープスリー"の使い手で、バスケットボールのゲームに大きな影響を与えた存在だ。

 ただ、両者が所属チームで残してきた実績には大きな開きがある。リラードのプレーオフ最高位がカンファレンス・ファイナル進出(2019年)なのに対し、カリーは6度もNBAファイナルに進み、計4度のチャンピオンシップを勝ち獲ってきた。 

 それでも、リラードの自信が揺らぐことはない。19日にYouTubeへ公開された『BACKONFIGG』で、33歳のスコアリングガードは昨季のパフォーマンスをこのように振り返っている。
 
「直近のシーズンは、俺にとってベストシーズンだった気がする。12月から3月まで、俺は平均39(点)くらい残していた。それに50、60、70得点もしたし、40得点だって何度も記録してきた。

 どの試合でも俺がコートに立てば、相手は必死になってゲームプランを用意してきた。でも誰がかかってこようが関係なかった。40得点していたんだ。俺は本当にいいリズムで流れに乗っていたし、健康体だったのさ」

 昨季のリラードは、58試合の出場に終わったとはいえ、キャリアハイの平均32.2点に4.8リバウンド、7.3アシストをマーク。オールスターとオールNBA3rdチームに選ばれたのも納得の活躍だった。

 1月~3月には平均38.1点という驚異的な数字を叩き出したほか、リーグ最多となる15度の40得点超え、2月26日には歴代8位タイの1試合71得点という超絶パフォーマンスも披露。平均32.2点は、31歳以上の選手として史上最高の数字だった。

 しかし、自身が所属するブレイザーズはウエスタン・カンファレンス13位の33勝49敗(勝率40.2%)と低迷。王座獲得を目指すどころか、プレーオフにも進むことができなかった。

 リラードは移籍先が決まっていない現状、そして1人でできることに限界を感じ、他球団へアピールすべく積極的にメディアへ出演したのかもしれない。

 はたして、33歳のスーパースターは優勝を狙えるチームへ移籍し、新シーズンを迎えることができるのか。今後の展開に注目していきたい。

文●秋山裕之(フリーライター)

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