NBA開幕まで約１か月、去就の決まっていなかった大物がついに動いた。

　現地時間９月27日、ポートランド・トレイルブレイザーズがデイミアン・リラードをミルウォーキー・バックスに放出するトレードに合意したと、米スポーツ専門局『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー記者が報じた。

　同氏の一報によると、トレードはフェニックス・サンズを含めた３チーム間によるもので、バックスはリラードを獲得する代わりに先発ガードのドリュー・ホリデーとグレイソン・アレンを放出する。

　ブレイザーズはリラードと引き換えにバックスからホリデーと2029年ドラフト１巡目指名権（28年と30年の１巡目指名スワップ権含む）、サンズからセンターのディアンドレ・エイトン、新人のトゥマニ・カマラの計３選手を獲得。サンズはバックスからアレン、ブレイザーズからセンターのユスフ・ヌルキッチとナシール・リトル、キーオン・ジョンソンの計４選手を獲得する。なお、再建に切り替えたブレイザーズは、ホリデーの再トレードを検討する模様だ。
  　リラードは2012年のNBA入りからブレイザーズ一筋11シーズンをプレー。初年度の新人王を皮切りに、オールスターとオールNBAチームに各７回選出、昨季は通算得点（１万9376点）で球団１位に浮上したほか、NBA歴代８位の１試合71得点を叩き出すなど、リーグ屈指のスコアリングガードとして鳴らしてきた。

　しかし、プレーオフでは2019年にカンファレンス決勝に進出したのが最高成績で、優勝とは無縁。補強が進まないチームに業を煮やし、今年７月に自身のトレードを要求していた。

　リラードが当初から希望していた新天地候補は、昨季ファイナルに進出したマイアミ・ヒート。その希望は叶わなかったものの、バックスも昨季リーグ最高成績（58勝24敗）を残し、2021年には頂点に立った有数の強豪チーム。２度のMVPを誇るヤニス・アデトクンボ擁する布陣に、得点力と勝負強さを備えたリラードが加わったことで、再び有力な優勝候補に躍り出た。

　NBAの2023－24シーズンは現地10月24日に開幕。バックスの初戦は26日、ホームのフィラデルフィア・76ers戦で幕を開ける。

構成●ダンクシュート編集部

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