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バックスのリラードが39得点の“歴史的”新天地デビュー!「自分に期待されていることはわかっていた」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2023.10.27

過去11年間在籍したブレイザーズを離れ、バックスに加入したリラード。新天地初戦で勝利に導く活躍を披露した。(C)Getty Images

 現地時間10月26日、ミルウォーキー・バックスとフィラデルフィア・セブンティシクサーズが今季初戦を迎え、全30球団が2023-24シーズンのスタートを切った。

 バックスの本拠地ファイサーブ・フォーラムで激突した一戦、シクサーズは去就問題が解決していないジェームズ・ハーデンが不在のなか、終盤に奮起。3点ビハインドで迎えた最終クォーターにケリー・ウーブレイJr.、トバイアス・ハリス、タイリース・マキシーの得点で残り6分47秒にこの試合最大となる8点(102-94)のリードを手にする。

 対するバックスはブルック・ロペスとジェイ・クラウダーの3ポイント、ヤニス・アデトクンボのフックショットですぐさま追いつくも、マキシーのレイアップでシクサーズが再びリードを奪う。

 だがここから、この日バックスでの公式戦デビューとなったデイミアン・リラードが、1万7783人で満員御礼となったアリーナを沸かせる。
 
 残り4分過ぎに逆転の3ポイントを沈めると、アデトクンボのショットを挟んでフリースロー3本、さらにドライブから3点プレーを成功。粘るシクサーズがジョエル・エンビードのジャンパーで2点差まで詰め寄るも、残り1分13秒にトップやや左からクラッチスリーを突き刺す"デイム・タイム"を発動させ、最終スコア118-117での勝利へと導いた。

「チームのみんな、特にヤニスとは十分話し合ってきた。自分に期待されていることはわかっていた。チームメイトたちは、俺に対してゲームをコントロールし、こういう瞬間に起こることに対して決断するようにと励ましてくれているんだ」

 試合後にそう話したリラードは、ゲームハイの39得点に8リバウンド、4アシストと爆発。新チームのデビュー戦として歴代4位の高得点に加え、17本のフリースローをノーミスで決め切り同デビュー戦におけるNBA新記録も樹立。しかもターンオーバーはゼロという、申し分のないパフォーマンスで鮮烈な新天地デビューを飾った。

 23得点、13リバウンド、2スティール、2ブロックをマークしたアデトクンボは、持ち前の勝負強さを遺憾なく発揮した新たな相棒を絶賛する。

「この男は終盤の勝負所でプレーメークできる。チームをリードしてくれるんだ。自らショットも決めて、僕らを正しいポジションへ導いてくれる。試合を通してアグレッシブになれて、自分でクリエイトもしてしまう。今日の彼は信じられない凄さだった」
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リラード「このチームでは常に先陣を切る必要がない」