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「ジェームズは昨季序盤戦、チームに身を捧げていた」元指揮官リバースが語るハーデンの“ターニングポイント”<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2023.10.29

リバース元HCが昨季のハーデンに起こった“変化”を語った。(C)Getty Images

 フィラデルフィア・セブンティシクサーズのジェームズ・ハーデンは、今夏にチームにトレードを要求するも、移籍先が決まらないまま2023-24シーズンに突入。

 現地時間10月26日(日本時間27日)に行なわれたミルウォーキー・バックスとの開幕戦のベンチ入りメンバーに彼の名前はなかった。去就は依然として不透明ななか、昨季シクサーズを率いたドック・リバース元ヘッドコーチ(HC)は、元MVPの"ターニングポイント"になった出来事を指摘している。

 シクサーズのダリル・モーリーGM(ゼネラルマネージャー)は、トレード要求を受けてロサンゼルス・クリッパーズと交渉の場を持ち、ハーデンもLA行きを望んでいたとされる。しかし、8月に交渉が打ち切られたという報道が流れると、ハーデンはヒューストン・ロケッツ時代からの関係であるモーリーGMを「噓つき」呼ばわりして批判した。

 シクサーズへの抗議の意味を含め、今年のメディアデーに姿を見せず、トレーニングキャンプに遅れて合流したハーデン。初めて公の場で口を開いた10月13日の練習後には、「トレードでここへやって来た時、俺はシクサーとして引退したかった。だが、フロントオフィスはそのプランを持っていなかった」と胸中を吐露し、関係修復できるかとの問いには「ノー」と完全否定していた。

 54勝28敗(勝率65.9%)でイースタン・カンファレンスの第3シードを獲得した昨季(プレーオフはカンファレンス準決勝敗退)まで、シクサーズで3シーズン指揮したリバース元HCは『Fox Sports Radio』のポッドキャスト番組『DAN PATRICK SHOW』に出演した際、ハーデンについて見解を述べた。
 
「ジェームズは昨季序盤戦、チームに身を捧げていた。開幕10~20試合の間、我々はNBAでベストチームだった。ジョエル(エンビード)、タイリース(マキシー)、トバイアス(ハリス)といったタレントがいるのは明らかだが、ジェームズがポイントガードとして機能していたからだ。

 あるコーチは私に『彼にあのようなことをさせられる人がいるとは思わなかった』と電話してきた(笑)。短期間だけど、できていたんだ。数字を追い求めず、スコアリングへの渇望を自分で抑えることができれば、彼は素晴らしいプレーヤーなんだ」

 ハーデンは昨季、オールスター前の41試合で平均21.4点、6.2リバウンド、10.8アシスト、FG成功率45.1%、3ポイント成功率38.9%を記録。残念ながらオールスターメンバーには選出されなかった。

 本人はこの一件について「俺がオールスターに出場すべきと言うつもりはない」と気にしていない素振りを見せていたが、球宴後は17試合で平均19.9点、5.9リバウンド、10.2アシスト、FG成功率41.5%、3ポイント成功率37.7%と成績を落とした。リバースは、ハーデンにも落胆の色があり、ゲームへのアプローチにも変化があったことを明かしている。

「ジェームズは本当に完璧なプレーをしていた。オールスターに出場できなかったことは、彼を本当に苦しめた。アシストでリーグトップだったし、キャリアベストの3ポイント成功率を残していた。平均得点も20点以上だったが、コーチたちは彼をオールスターチームに入れなかった。そこ(落選)から1~2試合を経て、彼は私に『セカンドユニットでもっとプレーしたい』と電話してきた。私はそれが何を意味するのか正確に理解したよ」

 ハーデンがチームに見切りをつけ、トレードを要求したのは周知の事実。『ESPN』は10月28日(同29日)のトロント・ラプターズ戦もハーデンは欠場と報じているが、去就騒動はいつ決着の時を迎えるのだろうか。

構成●ダンクシュート編集部

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