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NBA

「MVPに輝いた選手と一緒にプレーしたくないなんて、聞いたことあるかい?」名手ミラーがトレード要求のハーデンに苦言<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2023.08.22

エンビード(右)は昨季初のMVPに輝いたが、今夏にハーデンはシクサーズにトレードを要求した。(C)Getty Images

エンビード(右)は昨季初のMVPに輝いたが、今夏にハーデンはシクサーズにトレードを要求した。(C)Getty Images

 フィラデルフィア・セブンティシクサーズのジェームズ・ハーデンは今夏、3560万ドル(約52億円)のプレーヤーオプションを行使することに合意したのち、チームにトレードを要求。トレーニングキャンプ開始まで約1か月となった段階で移籍が実現せず、責任者のダリル・モーリーGM(ゼネラルマネージャー)を痛烈批判した。

 そんななか、殿堂入り選手のレジー・ミラーは、33歳のサウスポーが退団を希望している状況に疑問を呈している。

 ハーデンは唯一ロサンゼルス・クリッパーズ行きを望み、モーリーGMも実際に一度は交渉の場を持ったとされる。しかし、8月に入ってシクサーズがトレードに関する交渉を打ち切ったという報道が流れると、ハーデンは中国でのオフシーズンツアー中に「ダリル・モーリーは噓つきだ。自分は彼がいるチームの一員になることはない。もう一度言う。ダリル・モーリーは噓つきだ。彼がいるチームの一員には絶対にならない」と、“個人口撃”を仕掛けたのだ。

 シクサーズには、昨季平均33.1点で2年連続得点王に輝き、初のシーズンMVPを受賞したビッグマンのジョエル・エンビードがいる。ハーデンも平均10.7アシストで自身2度目となるアシスト王のタイトルを獲得し、超攻撃的デュオを中心としたチーム構成だけに、ハーデンが抜けるとなればシーズンのプランは大きな変更を余儀なくされる。
 
 現役時代にシャープシューターとして鳴らした殿堂入り選手のミラーは『NBA TV』に出演した際、「ジェームズ・ハーデンとダリル・モーリーは、成功を共有してきた2人だ。モーリーがGMをしていたヒューストン(ロケッツ)で、ハーデンは(2018年に)MVPを受賞している。だから、この状況を見るのは悲しい」と、率直な意見を述べた。

「私は(現役を含めて)40年間NBAに携わっているが、MVPと一緒にプレーすることから逃れようとしているMVP経験者なんて見たことがない。ジョエル・エンビードが昨シーズンのMVPで間違いないよね? 

 この状況は、(デンバー・ナゲッツの)ジャマール・マレーが『ニコラ・ヨキッチと一緒にプレーしたくない』と言うようなものだ。(ミルウォーキー・バックスの)クリス・ミドルトンが『ヤニス・アデトクンボとはプレーしたくない』と言うようなものだ。レブロン・ジェームズがマイアミ(ヒート)にいた時、ドゥエイン・ウェイドは『(レブロンが09、10年と)2年連続MVPだって? 俺はチームを出て行かなきゃいけない』と言ったと思うかい? MVPに輝いた選手と一緒にプレーしたくないなんて話、聞いたことあるかい?」

 シクサーズが成功を収めるには、エンビードとハーデンのコンビは不可欠だが、モーリーGMはどのような決断を下すだろうか。

構成●ダンクシュート編集部

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