ニックスの迷走は2019-20シーズンも続いている。今季最初の27戦で21敗を喫し、イースタン・カンファレンス13位と低迷中。12月6日には就任2年目のデイビッド・フィッツデール・ヘッドコーチ(HC)を早くも解任し、現体制に期待を寄せていたニューヨーカーに溜息をつかせた。
本来であれば、今夏のオフシーズン中に補強を成し遂げ、今季は新しい方向に足を踏み出すはずだった。しかし、蓋を開けてみれば、これまで以上に希望の感じられない転落ぶり。NBA屈指の名門チームにいったい何が起こっているのか。昨年まで『ESPN.com』のニックス番記者を務め、今季から地元テレビ局でニックスのレポーター&アナリストを務めるイアン・ベイグリーに尋ねてみた。
「今季が始まる前、ニックスの関係者はもっと良い好成績を残せると考えていて、序盤戦でその基準に達しなかった代償をフィツデールHCが払う羽目になった。実際に今よりも良い位置にいるチャンスはあったとは思う。しかし、ここまでの経緯を考えれば、現在の低迷は驚くべき結果ではない」
そんなベイグリー記者の言葉が示唆する通り、開幕前の時点でニックスへの期待度は高いとは言えなかった。優勝が狙えるメンバーを揃えると意気込んで臨んだオフだったが、獲得できたのはジュリアス・ランドル、ボビー・ポーティス、エルフリッド・ペイトン、ウェイン・エリントンといった地味なベテランばかり。"パワーフォワードばかりを集めたロースター"と揶揄されるほどにバランスも悪く、上位進出が狙えるチームには到底見えなかった。なぜこんなことになったのか、とフロントが糾弾されても仕方なかったのだろう。
「"トップFA選手が獲得できるだろう"という前提で、昨季中にクリスタプス・ポルジンギスを放出したことが最大の失敗だ。やっと現われた自前のスター候補をトレードし、キャップスペースを作ったにも関わらず、結局、スーパースターと呼べる選手は誰も取れなかった。代わりに一流とはいえない多くの選手と契約したが、機能させられなかった。ポルジンギスを放出してまで新しい方向に舵を切ったのに、様々な意味でまったく功を奏さず、チーム内に悪い流れが生まれてしまったんだ」
ベイグリーが指摘したポルジンギスの放出劇は、今年1月31日に断行された。今、振り返ってみれば、やはりこのトレードが大きなターニングポイントだったのは間違いないだろう。
本来であれば、今夏のオフシーズン中に補強を成し遂げ、今季は新しい方向に足を踏み出すはずだった。しかし、蓋を開けてみれば、これまで以上に希望の感じられない転落ぶり。NBA屈指の名門チームにいったい何が起こっているのか。昨年まで『ESPN.com』のニックス番記者を務め、今季から地元テレビ局でニックスのレポーター&アナリストを務めるイアン・ベイグリーに尋ねてみた。
「今季が始まる前、ニックスの関係者はもっと良い好成績を残せると考えていて、序盤戦でその基準に達しなかった代償をフィツデールHCが払う羽目になった。実際に今よりも良い位置にいるチャンスはあったとは思う。しかし、ここまでの経緯を考えれば、現在の低迷は驚くべき結果ではない」
そんなベイグリー記者の言葉が示唆する通り、開幕前の時点でニックスへの期待度は高いとは言えなかった。優勝が狙えるメンバーを揃えると意気込んで臨んだオフだったが、獲得できたのはジュリアス・ランドル、ボビー・ポーティス、エルフリッド・ペイトン、ウェイン・エリントンといった地味なベテランばかり。"パワーフォワードばかりを集めたロースター"と揶揄されるほどにバランスも悪く、上位進出が狙えるチームには到底見えなかった。なぜこんなことになったのか、とフロントが糾弾されても仕方なかったのだろう。
「"トップFA選手が獲得できるだろう"という前提で、昨季中にクリスタプス・ポルジンギスを放出したことが最大の失敗だ。やっと現われた自前のスター候補をトレードし、キャップスペースを作ったにも関わらず、結局、スーパースターと呼べる選手は誰も取れなかった。代わりに一流とはいえない多くの選手と契約したが、機能させられなかった。ポルジンギスを放出してまで新しい方向に舵を切ったのに、様々な意味でまったく功を奏さず、チーム内に悪い流れが生まれてしまったんだ」
ベイグリーが指摘したポルジンギスの放出劇は、今年1月31日に断行された。今、振り返ってみれば、やはりこのトレードが大きなターニングポイントだったのは間違いないだろう。