オーランド・マジックが６連勝と好調だ。インシーズントーナメントは３勝１敗、現在11勝５敗でイースタン・カンファレンス２位タイにつけ、３シーズンご無沙汰しているプレーオフ出場に向けて邁進している。

　11月22日の試合では、ディフェンディング・チャンピオンのデンバー・ナゲッツを124－119で下した。

　ナゲッツはニコラ・ヨキッチが30得点、13リバウンド、12アシストと、今季６回目のトリプルダブルでチームを牽引したが、マジックはドイツ人フォワード、フランツ・ ヴァグナー が後半から大爆発。６点ビハインドで迎えた第３クォーター、開始直後からの３連続得点で差を２点まで縮めると、放ったシュートをすべてネットに決めて、このクォーターだけで15得点をゲット。そして最終クォーターも、残り４分半で108－108という山場から、マイケル・ポーターJr.のファウルを誘った３ポイントプレーを含む7得点の大活躍で、見事逆転勝利に導いた。
  　この試合でマジックのスコアボードに最初に得点を灯したのも彼だったから、この日はフランツが殊勲賞だったといえるが、加えて際立ったのは、ヨキッチとのマッチアップを何度となく制したことだ。

　最初の得点シーンでも、ゴール下に陣取るヨキッチの上からディフェンシブ・リバウンドをすくい取り、自ら速攻を仕掛けてファウルを誘う３ポイントプレーを成功。ボールを持ったフランツに対してヨキッチがフェイスガードについたシーンも多かったが、立ちはだかる相手を左右に振り回してペネトレーションから得点を決めるなど、２年連続のシーズンMVP受賞経験のあるビッグマンを前に、随所で見事な立ち回りを見せた。

　そのパフォーマンスについて試合後、「ジョーカー（ヨキッチ）の動きを研究していたのか？」と聞かれたフランツ は「動きを先読みするようにしている」と返答。

「ビッグマンがひとつの方向に向かってきている状態で、彼らを止めるのは容易じゃない。だからレーンに入ったときは、（相手の動きを）読んで反応する、ということに尽きる。普段のトレーニングから、そうしたことを意識したワークアウトをしていて、たとえばチェンジ・オブ・ペースといったことだ。もちろんもっともっと向上させていかないといけないけどね」