現地時間12月30日（日本時間31日、日付は以下同）、ニューヨーク・ニックスとトロント・ラプターズの２チーム間でトレードが成立。ニックスはOG・アヌノビー、プレシャス・アチウワ、マラカイ・フリン、ラプターズはRJ・バレット、イマニュエル・クイックリー、2024年のドラフト２巡目指名権をそれぞれ獲得した。

　昨季カンファレンス・セミファイナル進出を飾ったニックスは、プレーオフでさらに勝ち上がるべく、ジェイレン・ブランソン、ジュリアス・ランドルを補完するアヌノビーというリーグ有数の２ウェイプレーヤーをロスターに補強。そのほか、センターのアチウワ、ガードのフリンをチームに加えた。

　一方のラプターズはトロント生まれのバレット（フォワード）、インスタントスコアラーのクイックリー（ガード）を獲得。この２選手は、新天地で即戦力として活躍が期待されている。
  　このトレード当日、両チームは試合が組まれており、ニックスはインディアナ・ペイサーズに126－140で、ラプターズはデトロイト・ピストンズに127－129で敗戦。前者は今季ワースト３位の大量失点で、後者はピストンズへ約２カ月ぶりの白星を献上することになった。

　両軍にとって“Win-Win”なトレードだったが、今回の取引はほとんどが生え抜き選手同士によるものというのも注目点。26歳のアヌノビーは在籍７年目、25歳のフリンは同４年目、24歳のアチウワはキャリアをスタートさせたのはマイアミ・ヒートだったが、２年目からラプターズに在籍し、今季が在籍３年目と、慣れ親しんだチームを退団することとなった。

　そしてニックスもチーム一筋で在籍５年目のバレット（23歳）、同４年目のクイックリー(24歳)が移籍。NBAではトレードがビジネスとはいえ、元チームメイトの思いは複雑なようだ。

『New York Post』は、ペイサーズ戦前にニックスのジョシュ・ハートとタージ・ギブソンの言葉を伝えている。昨季途中のトレードでポートランド・トレイルブレイザーズから加入したハートは「トレードというのは、いつだって辛いものなんだ」と切り出し、こう続けた。