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レブロンの4万点到達の裏で欧州の歴史を塗り替えた“もう1人のジェームズ”。元同僚の偉業達成にハーデンも誇らしげ「彼にエールを贈るよ」<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2024.03.17

ネッツ時代の同僚ジェームズ(左)の偉業達成に、ハーデン(右)も誇らしげの様子。(C)Getty Images

 3月上旬、レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)がNBA史上初の通算4万点超えを達成した頃、海の向こうで"もう1人のジェームズ"がユーロリーグの歴代得点記録を塗り替えた。

 かつてフェニックス・サンズやニューオリンズ・ペリカンズ、直近では2020-21シーズンにブルックリン・ネッツでプレーしたアメリカ人コンボガードのマイク・ジェームズが、3月7日に行なわれたレッドスター戦で、それまで元ギリシャ代表で欧州バスケ界のレジェンド、ヴァシリス・スパノーリスが保持していたキャリア通算4455得点の記録を更新。NBAに次いで世界2番目と言われるリーグの歴代トップスコアラーとなった。

 第2クォーターの途中、彼が鮮やかなジャンパーを沈めて単独首位に立った瞬間、会場は暗転して試合は一時中断。ホームアリーナの観客がスタンディングオベーションで拍手を贈るなか、ジェームズはチームメイトやスタッフたちから祝福を受けた。
 
 象徴的だったのは、この記念すべきショットが、前記録保持者のスパノーリスが得意としていたライトステップジャンパーだったということ。ジェームズは以前、スパノーリスがこのスタイルで得点を量産しているのを見て自分も武器に加えた、とメディアに語っていたが、まさに先駆者へオマージュを捧げる形で、彼の記録を上回ったのだった。

 試合後、感想を尋ねられたジェームズは「自分は記録を破ったが試合には負けた、というのは嫌だったから、あの瞬間からよりフォーカスして、とにかく勝つことに全力をぶつけた」と彼らしくクールにコメントしている。

 この時点のスコアは38-31とモナコが7点リードしていたが、第3クォーターに一時1点差まで迫られる。しかしその後突き放し、98-80でモナコが勝利を収めた。

「みんなの意識が僕の記録更新に向かってしまって、本当に重要なことに集中できなくならないよう気をつけた。勝ててハッピーだ。これからお祝いに行けるよ」

 ジェームズはそう語り、笑顔を見せた。
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ジェームズの偉業達成を元同僚ハーデンも祝福