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「第7シードを手に入れられるなら何だってやる」闘将バトラーがプレーオフに自信「7ゲームシリーズでは誰も俺たちと当たりたくない」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2024.04.16

昨季第8シードからファイナルまで勝ち進んだバトラー率いるヒートは、上位陣にとって不気味な存在だろう。(C)Getty Images

 マイアミ・ヒートは、4月14日(日本時間15日、日付は以下同)にトロント・ラプターズを118-103で撃破し、イースタン・カンファレンス8位の46勝36敗(勝率56.1%)でレギュラーシーズンを終えた。

 今季のチームはジミー・バトラー、タイラー・ヒーローといった主力がケガで戦列離脱。ベストラインナップを組めないなか、シーズン中にトレードでテリー・ロジアー、バイアウト市場でベテランのデロン・ライト、パティ・ミルズを加えた。

 シーズン最後の4試合はヒーロー、ケイレブ・マーティン、バトラー、ニコラ・ヨビッチ、バム・アデバヨが先発を務めて3勝1敗。最終戦では7選手が2桁得点とバランスの取れた攻撃を見せた。

 ポストシーズンは2年連続でプレーインからの参戦になるが、ロスターにはバトラー、アデバヨ、ヒーロー、ダンカン・ロビンソンと直近4シーズンで2度イーストを制した経験を持つ選手が4人いる。

 17日の第7シード決定戦は、イースト7位のフィラデルフィア・セブンティシクサーズ(47勝35敗/勝率57.3%)と敵地で対戦。両チームのゲーム差はわずか1ゲームで、今季の直接対決は2勝2敗の五分となっている。

 決戦を前にエリック・スポールストラHC(ヘッドコーチ)が「きっとすごく楽しくなるだろう」と語れば、主砲バトラーもこう口にしていた。
 
「俺たちはとにかくコートへ出て競い合い、正しいやり方でバスケットボールをプレーしなきゃいけない。フィリーのフロアで勝てるのはどっちかだからね。1年の中でこの時期というのは、チャンピオンシップを勝ち獲るために、どんな手段であろうと駆使していかなきゃならない。もちろん、俺たちは第7シードを手に入れられるなら何だってやるさ」

 昨季チームを頂上決戦へ導いた立役者は、紛れもなくバトラーだった。ミルウォーキー・バックスとのファーストラウンドで平均37.6点、6.0リバウンド、4.8アシストを叩き出し第1シード相手にアップセットを演じると、ニューヨーク・ニックスとのカンファレンス準決勝では平均24.6点、カンファレンス決勝のボストン・セルティックス戦では平均24.7点をあげ、NBAファイナルまで勝ち進んだ。

 15日に米メディア『SLAM』に公開されたインタビュー記事で、大舞台に滅法強いバトラーはこう意気込んでいた。

「今こそ誰もがマイアミ・ヒートとこの俺に対して意識し、向き合わなきゃいけない時だ。自分に何ができるか、俺はこのチームの実力を理解している。それに、どんな形であろうと(4戦先勝の)7ゲームシリーズでは誰も俺たちと当たりたくはない。もちろんそれも承知さ」

 プレーインで対決するシクサーズには、元チームメイトのジョエル・エンビードとトバイアス・ハリス、成長著しいタイリース・マキシー、今季途中までヒートに在籍していたカイル・ラウリーがおり、激しいバトルになることが想像できる。

 はたしてヒートは、昨プレーオフのように旋風を巻き起こすことができるのか。その鍵は闘将バトラーが握っていると言っていいだろう。

文●秋山裕之(フリーライター)

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