専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
NBA

名脇役オリーは殿堂入りに値する?ロケッツ時代の恩師は「重要なのはスタッツだけじゃない。結果を出すことだ」<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2024.06.11

オラジュワンやシャック、ダンカン(左)ら多くのスター選手と共闘してきたオリー(右)は、プレーオフの重要な局面で彼ら以上の輝きを放つことも少なくなかった。(C)Getty Images

オラジュワンやシャック、ダンカン(左)ら多くのスター選手と共闘してきたオリー(右)は、プレーオフの重要な局面で彼ら以上の輝きを放つことも少なくなかった。(C)Getty Images

 NBAの歴史で最も優勝回数が多い選手は、1950年代~60年代に前人未踏の8連覇を達成したボストン・セルティックスの守護神ビル・ラッセルの13回。続いて彼のチームメイトであるサム・ジョーンズの10回、トム・ハインソーン、KC・ジョーンズ、トム・サンダース、ジョン・ハブリチェックの8回、フランク・ラムジー、ジム・ロスカトフの7回となっている。

 そしてセルティックスのメンバー以外で7回の優勝を経験しているのが、1990~2000年代に活躍したロバート・オリーだ。中でも外でもプレーすることができた万能フォワードは1992年にNBA入りし、ヒューストン・ロケッツで2回(94、95)、ロサンゼルス・レイカーズで3回(2000~02)、サンアントニオ・スパーズで2回(05、07)頂点に立った。

 もっとも、オリーは17年間のキャリアで1107試合に出場し、平均7.0点、4.8リバウンド、2.1アシスト、3ポイント成功率34.1%、キャリアハイは1995-96シーズンに残した平均12.0点で、得点王やオールNBAチームといった個人賞とも無縁。プレーオフでも244試合で平均7.9点、5.6リバウンド、2.4アシスト、3ポイント成功率35.9%と際立ったスタッツを残したわけではなかった。

 しかし、レイカーズOBのマジック・ジョンソンが「オリーの勝負強さはリーグ史上でも10本の指に入る」と称賛していたように大舞台に滅法強く、ロケッツ時代の95年ファイナル第3戦の3ポイント、レイカーズ在籍時の01年カンファレンス決勝第4戦の逆転ブザービーター、スパーズでプレーしていた05年ファイナルの第4戦の決勝弾など、プレーオフで数多くのクラッチショットを決めてチームを救ってきた。
 
 そんななか、今年チャック・デイリー生涯功労賞に選出された元ロケッツ指揮官のルディ・トムジャノビッチは、かつての教え子の殿堂入りをプッシュした。

「私は(オリーが)ネイスミス殿堂入りに値すると信じている。彼は何度もそれを証明してきた。彼は役割を果たして多くのチームをチャンピオンに導いたんだ。重要なのはスタッツだけじゃない。結果を出すことだ。いつか彼がそこに立ってその栄誉を受けることができるよう、私は祈っている」

 トムジャノビッチは、21年5月の殿堂入り式典でも「私はロバート・オリーが殿堂入りする味方になりたい。彼は本物のレジェンドプレーヤー。数多くのクラッチショットを沈めてきた。7つのリングがそれを証明している。彼はここにいるべきだ」と語っていた。

 名脇役としてアキーム・オラジュワンやシャキール・オニール、ティム・ダンカンといったスーパースターを支えつつ、勝負所では彼らを凌ぐ活躍を見せたこともあったオリー。プレーオフやファイナルで勝利という結果を残してきたことを考えれば、この先“ビッグショット・ロブ”が殿堂入りする可能性はありそうだ。

構成●ダンクシュート編集部

「オリーは本物のレジェンド」シャック、オラジュワンらが稀代のクラッチプレーヤーの殿堂入りを猛プッシュ!<DUNKSHOOT>

【NBA名脇役列伝・前編】無類の勝負強さを誇った“ビッグショット・ロブ”。オリー伝説の幕開けは1994年プレーオフ<DUNKSHOOT>

「シャックは望みを叶えるため、コビーが必要だと気づいた」オリーが語るスーパーデュオ結成と“伝説のアリウープ”の舞台裏<DUNKSHOOT>
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号