１月11日（日本時間12日、日付は以下同）、ワシントン・ウィザーズはホームで開催される12日のユタ・ジャズ戦に向けてチーム練習を行なった。

「（ケガの状態は）良くなってきている。今日は全体練習にフル参加できた。明日、また状態を見て（試合に出るか判断する）。今、チームのケミストリーがものすごくいいんだ。全員が楽しそうにコートで戦っているから、自分もできるだけ早く復帰したい」

　右足下部の痛みのため、５試合連続で欠場中のブラッドリー・ビールは、リーダーとしての責任感を示しつつ、現在のチーム状態をポジティブに捉えていた。

　10日のアトランタ・ホークス戦でダービス・ベルターンスが復帰し、トーマス・ブライアントの復帰も近づいていると報道されるなか、エースの復帰はチームに最も大きな影響を与えるだろう。

　また、スコット・ブルックス・ヘッドコーチ（ＨＣ）は練習後、離脱中の八村塁について「昨日は軽いウエイトトレーニングをした。次の遠征はおそらく帯同しないだろう。彼には（ホームの）練習施設でリハビリに専念してほしい。まだ実戦復帰がいつになるかはわからないが、状態は上向きだよ」と話した。

　ウィザーズはジャズ戦後、15日にシカゴ・ブルズ、17日にトロント・ラプターズとのアウェー２連戦が組まれている。八村はその期間も欠場し、復帰に向けて調整を進めていくようだ。
  　さらに、左足アキレス腱の部分断裂で長期離脱しているジョン・ウォールが、今週に入って３対３のドリルを開始したという。

『NBC Sports Washington』によると、ウォールは現役ＷＮＢＡ選手のクリスティ・トリバー・アシスタントコーチ（ＡＣ）を含めた選手育成コーチ陣との３対３を行なっており、ブルックスＨＣは「昨日の彼は本当に良かったし、（トリバーＡＣも）素晴らしかった。両者とも見事だったよ」と語っていた。

　ウィザーズとウォールは今季中の復帰を諦めておらず、このまま順調に回復することができれば、レギュラーシーズン最終盤にコートへ戻る可能性もありそうだ。

　もっとも、現段階ではコンタクトありの５対５はできていない。それでも、フロアで練習できる日は近づいており、復帰へのプロセスは順調に進んでいることは間違いないだろう。

　昨年６月に八村がドラフトされた時、多くの人は「八村がウォールと一緒にプレーできるのは2020－21シーズンか……」と考えていたはず。しかし、ファンの予想をいい意味で裏切り、ウォールとビール、そして八村がコート上で共演する日が今季中に訪れるかもしれない。

文●秋山裕之（フリーライター）

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