昨季途中のトレードで、トロント・ラプターズからニューヨーク・ニックスへ移籍したOG・アヌノビーは、複数のポジションをカバーできるリーグ有数のディフェンダーの1人だ。
昨年7月にニックスと大型契約を結んだ201㎝・109㎏のアヌノビーは、ジェイレン・ブランソンやカール・アンソニー・タウンズ、ミケル・ブリッジズ、ジョシュ・ハートらと主軸を担い、今季はここまで70試合の出場で平均17.8点、4.8リバウンド、2.2アシスト、1.5スティール、0.9ブロックという成績を残している。
ラプターズ時代の2022-23シーズンにオールディフェンシブ2ndチーム入りを飾った実力者は、昨季はケガで50試合の出場に終わり、アウォード選出対象外となったが、加入2年目の今季はすでに65試合出場をクリアしており、その資格を手にしている。
現地時間4月4日(日本時間5日、日付は以下同)のチーム練習後、アヌノビーはオールディフェンシブ1stチーム入りについて「努力によって得られるものだからね。これはハードにプレーして、チームの勝利を助けることで決まるから僕にとって重要なんだ」と話していた。
今季のニックスは4日を終えてイースタン・カンファレンス3位の48勝28敗(勝率63.2%)で、すでにプレーオフ出場が決定。ただ、イースト1位のクリーブランド・キャバリアーズ(62勝15敗/勝率80.5%)、2位のボストン・セルティックス(57勝20敗/勝率74.0%)、ウエスタン・カンファレンス首位のオクラホマシティ・サンダー(64勝13敗/勝率83.1%)には8戦全敗となっている。
さらには、勝率5割以上のチームに対しても12勝19敗と負け越しており、ディフェンシブ・レーティング113.4はリーグ13位と今ひとつだ。
それでも、アヌノビーのディフェンスに対する自信は揺るがない。
「僕はオールディフェンシブ1stチームに選ばれるべきだと思う。最優秀守備選手賞(DPOY)も受賞すべきだと見ているんだ。自分はいつだってそう思ってきた」
とはいえ、DPOYの現状はアヌノビー本人も理解している。過去10シーズンで、センターやパワーフォワード以外の選手で選ばれたのは2021-22シーズンのマーカス・スマート(当時セルティックス/現ワシントン・ウィザーズ)、2014-15、2015-16シーズンのカワイ・レナード(当時サンアントニオ・スパーズ/現ロサンゼルス・クリッパーズ)のみ。
「彼ら(ビッグマン)にはブロックがある」と指摘するウイングのアヌノビーは、自身のボックススコアに反映されない働きをアピールしていた。
「ドリブルしている選手へパスを仕向けるスタッツなんてない。それにシュートアテンプトを回避させることも数字では表れない。(僕の良さは)スタッツでは出てこないんだ。それもあって、彼ら(投票者たち)はいつもこぞってビッグマンたちへ票を投じてしまうんだ」
今季の有力候補は、クリーブランド・キャバリアーズのエバン・モーブリー、ゴールデンステイト・ウォリアーズのドレイモンド・グリーン(いずれもパワーフォワード兼センター)、アトランタ・ホークスのダイソン・ダニエルズ(ガード)。バックコートではリーグトップの平均3.1スティール、5.9ディフレクションを誇るダニエルズが最も高い評価を得ている。
「アグレッシブなプレーを続けていくだけさ。僕はどのようにすれば勝利を助けることができるのかを理解しているからね」というアヌノビーは、念願のオールディフェンシブ1stチーム入りを飾ることができるのか。今季の投票結果に注目したい。
文●秋山裕之(フリーライター)
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ラプターズ時代の2022-23シーズンにオールディフェンシブ2ndチーム入りを飾った実力者は、昨季はケガで50試合の出場に終わり、アウォード選出対象外となったが、加入2年目の今季はすでに65試合出場をクリアしており、その資格を手にしている。
現地時間4月4日(日本時間5日、日付は以下同)のチーム練習後、アヌノビーはオールディフェンシブ1stチーム入りについて「努力によって得られるものだからね。これはハードにプレーして、チームの勝利を助けることで決まるから僕にとって重要なんだ」と話していた。
今季のニックスは4日を終えてイースタン・カンファレンス3位の48勝28敗(勝率63.2%)で、すでにプレーオフ出場が決定。ただ、イースト1位のクリーブランド・キャバリアーズ(62勝15敗/勝率80.5%)、2位のボストン・セルティックス(57勝20敗/勝率74.0%)、ウエスタン・カンファレンス首位のオクラホマシティ・サンダー(64勝13敗/勝率83.1%)には8戦全敗となっている。
さらには、勝率5割以上のチームに対しても12勝19敗と負け越しており、ディフェンシブ・レーティング113.4はリーグ13位と今ひとつだ。
それでも、アヌノビーのディフェンスに対する自信は揺るがない。
「僕はオールディフェンシブ1stチームに選ばれるべきだと思う。最優秀守備選手賞(DPOY)も受賞すべきだと見ているんだ。自分はいつだってそう思ってきた」
とはいえ、DPOYの現状はアヌノビー本人も理解している。過去10シーズンで、センターやパワーフォワード以外の選手で選ばれたのは2021-22シーズンのマーカス・スマート(当時セルティックス/現ワシントン・ウィザーズ)、2014-15、2015-16シーズンのカワイ・レナード(当時サンアントニオ・スパーズ/現ロサンゼルス・クリッパーズ)のみ。
「彼ら(ビッグマン)にはブロックがある」と指摘するウイングのアヌノビーは、自身のボックススコアに反映されない働きをアピールしていた。
「ドリブルしている選手へパスを仕向けるスタッツなんてない。それにシュートアテンプトを回避させることも数字では表れない。(僕の良さは)スタッツでは出てこないんだ。それもあって、彼ら(投票者たち)はいつもこぞってビッグマンたちへ票を投じてしまうんだ」
今季の有力候補は、クリーブランド・キャバリアーズのエバン・モーブリー、ゴールデンステイト・ウォリアーズのドレイモンド・グリーン(いずれもパワーフォワード兼センター)、アトランタ・ホークスのダイソン・ダニエルズ(ガード)。バックコートではリーグトップの平均3.1スティール、5.9ディフレクションを誇るダニエルズが最も高い評価を得ている。
「アグレッシブなプレーを続けていくだけさ。僕はどのようにすれば勝利を助けることができるのかを理解しているからね」というアヌノビーは、念願のオールディフェンシブ1stチーム入りを飾ることができるのか。今季の投票結果に注目したい。
文●秋山裕之(フリーライター)
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