ルカ・ドンチッチは今年２月の電撃トレードでダラス・マーベリックスからロサンゼルス・レイカーズに移籍した。スロベニア出身の26歳のスーパースターは、"キング"レブロン・ジェームズや、レジェンドのコビー・ブライアントのように、エースとして名門チームを優勝に導くことが期待されている。

　そんななか、2004～10年にレイカーズでコビーと約７年間共闘した経験を持つ元NBA選手のサーシャ・ブヤチッチが、ポッドキャスト番組『Out The Mud』でドンチッチと元同僚について言及した。

　ドンチッチと同じスロベニア出身のブヤチッチは、04年のドラフト１巡目27位でレイカーズに指名されて入団。"マシン"と呼ばれた正確無比なシュート力を武器に大黒柱のコビーや２番手のパウ・ガソルをサポートし、09、10年のリーグ制覇に貢献した。宿敵ボストン・セルティックスと対戦した10年ファイナル第７戦で連覇を手繰り寄せたフリースローは、キャリアのハイライトシーンとなっている。

　その後、ニュージャージー（現ブルックリン）ネッツやニューヨーク・ニックスでプレーしたピュアシューターは、プレースタイルとメンタリティの両面で、ドンチッチとコビーには共通点があると語った。
  「実は彼（ドンチッチ）とは直接の面識はないんだ。同じ国出身だけど、NBA入りまでのルートはまったく違っていたからね。でも彼がNBAに来たばかりの頃に、何人からか連絡が来て『彼のことをどう思う？』って聞かれたんだ。僕は正直に言ったよ。『彼はコビーを思い出させる数少ない選手の１人だ』とね」

　さらにブヤチッチは、ドンチッチのコート上での立ち振る舞いや本能がコビーの闘志と重なると続けた。

「彼は笑顔でプレーするし、バスケットボールコートの形状をよく理解していて才能もある。でも何より、彼の目には何かがあるんだ。バスケットボールをしている時に、まるで血の匂いを嗅ぎ分けられるような"殺し屋の目"がね。コビーもよく『血の匂いがわかる』と言っていたけど、ドンチッチにもそれがある。彼はまだ若いけど、兄貴（コビー）に通じるものを持っている思う」

　レイカーズに加入した２月は故障明けもあり、平均21.0点、３ポイント成功率24.1％と振るわなかったドンチッチだが、３月は平均30.1点、３ポイント成功率40.5％、そして４月は平均31.8点、３ポイント成功率45.3％と月を追うごとに成績が上昇。最終的にチームトップの28.2点に8.1リバウンド、7.5アシスト、1.6アシストをあげ、チームをウエスタン・カンファレンス３位の好成績に導いた。

　最後にブヤチッチは「彼は特別な存在だ。本当に特別だよ。もしこのまま正しい道を進んでいけば、彼にはいくつものチャンピオンシップが待っていると思うよ」と同郷の後輩に大きな期待を寄せていた。

構成●ダンクシュート編集部

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