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NBA

「ちょっと怒ってる」オールスターのメンバーから漏れたビール、過去35年で見ても異例の事態に

秋山裕之

2020.01.31

見事なパフォーマンスを見せながらもオールスターに選ばれなかったことに対し、ビールは怒りを隠せず。(C)Getty Images

見事なパフォーマンスを見せながらもオールスターに選ばれなかったことに対し、ビールは怒りを隠せず。(C)Getty Images

 1月30日(日本時間31日、日付は以下同)、ワシントン・ウィザーズは本拠地のキャピタル・ワン・アリーナで、シャーロット・ホーネッツとの一戦に臨んだ。

 コビー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)とその次女ジアナを含め、9名が犠牲となった26日のヘリコプターの墜落事故から、初のホームゲームとなったウィザーズ。選手たちはコビーの背番号である8、または24のユニフォームを着用してコートに登場した。

 また、スコット・ブルックス・ヘッドコーチ(HC)やテッド・レオンシス・オーナーもコビーのシューズを履いてコートへ立ち、早すぎる別れとなったレジェンドへのトリビュートを行なった。

 試合はブラッドリー・ビールがゲームハイの34得点に9リバウンド、9アシストとトリプルダブル寸前の大暴れ。トーマス・ブライアントは21得点に加え8リバウンド、アイザイア・トーマスも18得点、6リバウンド、イシュ・スミスは11得点、5リバウンド、7アシストとマルチに活躍し、ウィザーズが121-107で勝利を収めた。
 
 5試合連続で34得点以上を叩き出したビールだが、この日発表されたオールスターゲームのリザーブに落選。3年ぶりに球宴出場を逃している。

「ちょっと怒ってるんだ。俺は自分がどんな選手なのかわかってる。だから正直、(オールスターに選出されると)期待していた。これは無礼だ。俺は今後も競い続けるし、このチームをプレーオフへと導いてみせる」

 ゲーム後の会場インタビューでそう口にしたビールに対し、ブルックスHCも「彼はオールスター選手。今回は選ばれなかっただけだ」とフォロー。トーマスも「HCたちが彼をメンバーに選ばなかったけど、彼はオールスター選手だよ。(リザーブの選出方法は)すごく政治的だ。リーグは彼らが望む選手を選んでいるように思える。俺らは全米放送もないのに……」と不満を口にしていた。

『StatMuse』(現在はコビー急逝により『StatMamba』)によると、過去35年でオールスター前に平均27点以上をマークしながら選出されなかったプレーヤーは、1991年のオーランド・ウーリッジ(当時デンバー・ナゲッツ/平均29.0点)と2007年のマイケル・レッド(当時ミルウォーキー・バックス/平均27.7点)のみ。平均28.6点を稼ぐビールと、ウエスタン・カンファレンスでリザーブ入りを逃したデビン・ブッカー(フェニックス・サンズ/平均27.1点)はその一員となってしまった。
 
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