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ピストンズの主砲カニングハムが6年ぶりプレーオフ進出の“陰の立役者”へ敬意「彼らは最高の教科書」<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2025.04.21

ピストンズの主砲カニングハム(右)が、チーム躍進を支えたハリス(左)らベテラン勢に敬意を表した。(C)Getty Images

 イースタン・カンファレンス6位で終えた今季をデトロイト・ピストンズは、プレーオフでレギュラーシーズン3位のニューヨーク・ニックスと対戦している。

 昨季は14勝68敗という球団史上ワーストの成績で、リーグ最下位に沈んだ彼らの6年ぶりのプレーオフ参戦は、今年のポストシーズンの注目トピックスのひとつだ。

 2021年のドラ1ケイド・カニングハムにとっては"待ってました"と言わんばかりの晴れ舞台であるが、地に足のついた24歳のガードは、キャリア初のプレーオフ挑戦を前に、ベテランたちへの敬意を強調している。

 現ロスターでチーム最長のNBAキャリアを誇る14年目のトバイアス・ハリス(通算プレーオフ出場61試合)、12年目のティム・ハーダウェイJr.(同42試合)とデニス・シュルーダー(同68試合)、そして9年目のマリーク・ビーズリー(同37試合)。

 チームの熟練メンバー4人合わせて208試合のプレーオフ参戦という、その彼らの経験こそが"最高の教科書"であると、ピストンズのエースは語っている。
 
「僕はルーキーの頃から、常にベテラン選手たちから学んできた。特にプレーオフのこと。いったいどんな感じがするものなのか知りたくて、いろいろ過去の話を聞いているんだ。これまで起きたなかで最もクレイジーなことは何だったか、とかね。

 彼らから本当に多くのことを学んでいる。よく言うように、経験こそが最高の教科書だから」

 常に謙虚で勤勉なカニングハムらしい発言だが、実際、彼ら熟練プレーヤー4人の加入が、今季のデトロイトの躍進に寄与しているのは間違いない。

「もう何千回も言ってきたけど、彼らがこのチームにとって、コートの上でも外でもいかに重要な存在か。彼らがプレーオフで得た経験や勝ち方、細かい部分で僕たちが成長する助けになっていること、勝利に影響を与える様々なこと、そうした教えすべてにものすごく価値がある」

 カニングハムだけでなく、センターのジェイレン・デューレンやオールラウンダーのアサー・トンプソンら、チームの主軸を成す若手にとっても初のプレーオフ参戦となるだけに、JB・ビッカースタッフも、ベテラン勢の働きに絶大な信頼を寄せている。
 
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ビッカースタッフHCもベテラン勢に全幅の信頼