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ウエスタン・カンファレンス決勝でSGAとNAWの従兄弟対決が実現!“兄貴”シェイは「絶対に僕が彼をやっつけるよ(笑)」<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2025.05.21

今季のウエスト王者を決めるビッグマッチで、SGA(左)とNAW(右)の従兄弟対決が実現。(C)Getty Images

 今年のプレーオフのウエスタン・カンファレンス決勝のカードは、オクラホマシティ・サンダーとミネソタ・ティンバーウルブズに決まった。

 そこで実現することになったのが、サンダーのエース、シェイ・ギルジャス・アレキサンダー(以下SGA)と、彼の従兄弟であるウルブズのシューティングガード、ニキール・アレキサンダー・ウォーカー(以下NAW)によるファミリー対決だ。

 SGAの父親とNAWの母親が兄妹で、2人は同じ1998年に生まれた。SGAは7月12日、NAWは9月2日生まれと、約2か月早く生まれたSGAが"兄貴"的な立場にある。

 NAWはトロント、SGAはそこから65キロほど離れたハミルトンで育ったが、毎週末、互いの家を行き来しながら、バスケットボールも一緒に始めた。バスケ選手だったSGAの父親の指導を受けながら、2人は家のガレージでよく1オン1で競い、時に熱くなって喧嘩をしたこともあったという。

 ちなみにSGAには2歳年下の弟トマーシがいて、スモールフォワードの彼はNCAAのノーザン・オクラホマ大でプレーしていた。

 大学進学を前に、SGAとNAWはカナダを出て同じテネシー州のプレップスクールに進学。コーチの家に下宿していた2人は、チームメイトにしてルームメイトでもあった。
 
 2人の父親代わりでもあったザック・フェレルコーチは、「彼らは従兄弟というより兄弟だった。シェイについてニキールが知らないことは何もないし、ニキールについてシェイが知らないことも何もなかった」と当時を振り返っている。

 子どもの頃の1オン1では一歩も譲らず闘争心をむき出しにしていた2人だが、プレップスクールで一緒にプレーするようになってからは、お互いが1番のサポーターになった。

「シェイが毎試合30点取った時は本当に嬉しくて、僕が彼の最大のファンだった。彼が活躍しているのを見るだけで幸せになる。彼の家族も僕も、彼には最高のものを願っているから」とNAWも当時のインタビューで語っている。

 SGAはケンタッキー大、NAWはバージニア工科大と、別のカレッジに進学したが、SGAが自分よりも上のランクであるケンタッキー大にリクルートされたことについて聞かれた際も、NAWはこう答えている。

「いや、むしろものすごく嬉しかったよ。僕たちが子どもの頃から夢見てきたことを実現できるビッグな舞台に立てたんだからね。僕が彼の立場でも同じ決断をするだろうし、ただただ嬉しくハッピーな気持ちだった」

 そんな2人が公式戦で初めて対決したのは、カレッジ時代の2017-18シーズンだ。ともにスターティングガードとして出場し、NAWは6得点、2アシスト、SGAは9得点、1アシストをあげ、結果はSGAのいるケンタッキー大が93-86で勝利した。
 
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SGAにとってNAWは「2人目の弟みたいな存在」