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「彼はバスケットボールの真髄を体現していた」ジョーダンの元同僚が語るレブロンとの“決定的な違い”とは?<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2025.05.28

NBA史上最高の選手に挙げられるレブロン(左)とジョーダン(右)だが、スミスは2人には決定的な違いがあると語る。(C)Getty Images

NBA史上最高の選手に挙げられるレブロン(左)とジョーダン(右)だが、スミスは2人には決定的な違いがあると語る。(C)Getty Images

 ロサンゼルス・レイカーズのレブロン・ジェームズは“キング”の異名を取り、20年以上にわたってリーグを牽引してきた。将来の殿堂入りが確実視されているが、元NBA選手で現在解説者のケニー・スミス(元ヒューストン・ロケッツほか)は、比較されてきた神様・マイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)とは似ていないとの見解を述べている。

 スミスはジョーダンと同じノースカロライナ大出身。ジョーダンの2歳年下で、1983-84シーズンには共闘経験を持つ。ジョーダンは1984年のプロ入り後にスーパースターに成長し、ブルズを2度の3連覇(1991~93、96~98年)に導き、シーズンMVP5回、得点王10回、歴代トップのキャリア平均30.1点など、数々の功績を残した。

 1987~97年にNBAで計6チームを渡り歩き、ロケッツ時代の94、95年には2連覇を果たしたスミスは『ザ・ニューヨーカー』のインタビューで、ジョーダンの偉大さについて自身の意見を述べている。

「(バスケットボールの)フランケンシュタインを作るとしたら、マイケルだろうね。彼は10フィート(約3メートル)の高さにいることができるし、スプリントで相手を打ち負かすこともできる。ペリメーターも、ポストも守れる。彼はバスケットボールの真髄を体現していた」

 スミスは対戦した選手の中で最も競争心が強かった選手はジョーダンだったとした上で、「今のリーグで最もジョーダンらしい選手は?」との問いに、「ゼロだ。いないよ」と回答。ジョーダンの正当後継者と言われ、NBA記録となる通算4万2184点を誇るなど実績はジョーダンに勝るとも劣らないレブロンでさえも、その域に達していないという。
 
「今のリーグに(ジョーダンに)近い存在はいない。マイケル・ジョーダンは、今日誰も触れることができないバスケットボールの本質に触れたんだ。ラリー・バード(元ボストン・セルティックス)もそうだ。おそらくレブロンもね。レブロンはラリー・バードとマジック・ジョンソンの本質に触れているが、ジョーダンの本質には触れていない」

 スミスは、ジョーダンとレブロンの決定的な違いをズバリ指摘している。

「レブロンとマイケルを分けるポイントはディフェンスだ。マイケルはオフェンスと同じくらいディフェンスも凄かった。(NFLとMLBの二足の草鞋を履いた)ディオン・サンダースや(コーナーバックとワイドレシーバーの二刀流をこなす)トラビス・ハンターのようだった。バスケットボールの試合では、マイケル・ジョーダンのサイドには投げない」

 ジョーダンは88年に最優秀守備選手賞に輝いたほか、オールディフェンシブ1stチーム選出9回、スティール王3回と、守備も超一流だった。対するレブロンもキャリア22年間でオールディフェンシブ1stチームに計5回選出され、豪快なチェイスダウンブロックで観客を沸かせることもあるが、その守備がオフェンスクラスの評価を受けることはなかった。

 同年代を生きたスミスにとっては、ジョーダンは唯一無二の存在のようだ。

構成●ダンクシュート編集部

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