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「まったく馬鹿げた話だ」ヤニスのトレード報道にバックス指揮官が呆れ「それを聞いていい気分になるわけがない」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2025.06.18

ヤニスの相次ぐトレードの噂にリバースHCは辟易していた。(C)Getty Images

 現地時間6月16日(日本時間17日)、"スポーツガイ"の愛称で知られるビル・シモンズのポッドキャスト番組『The Bill Simmons Podcast』に、ミルウォーキー・バックスのドック・リバースHC(ヘッドコーチ)がリモート出演した。

 現役時代にアトランタ・ホークスやニューヨーク・ニックスなど計4チームに所属し、13シーズンをプレーしたリバースは、1999年にオーランド・マジックで指導者としてのキャリアをスタート。

 その後ボストン・セルティックス、ロサンゼルス・クリッパーズ、フィラデルフィア・セブンティシクサーズで指揮を執り、昨季途中にバックスのHCに就任した。

 今季のバックスはヤニス・アデトクンボとデイミアン・リラードを中心に、NBAカップ(旧インシーズン・トーナメント)の2代目王者に輝いたものの、プレーオフでは1回戦で第4シードのインディアナ・ペイサーズに1勝4敗で完敗した。

 これでチームは3年連続のプレーオフ1回戦敗退。さらにシリーズ中にリラードがアキレス腱断裂の大ケガを負い、来季の大部分を欠場することが決まった。

 また、今夏にはブルック・ロペスやトーリアン・プリンス、ゲイリー・トレントJr.らが完全FA(フリーエージェント)、ボビー・ポーティス、ケビン・ポーターJr.の来季契約がプレーヤーオプションのため、ロスターが大幅に変わる可能性がある。
 
 そこで浮上してきたのが、主砲ヤニスのトレード話だ。『ESPN』のシャムズ・シャラニア記者が、アデトクンボがこのままミルウォーキーに残留すべきか、それとも他チームへ移籍すべきかを検討していると報じたのを皮切りに、移籍報道が過熱している。

 もっとも、リバースHCは「まったく馬鹿げた話だ。私はそういったニュースを耳にしたが、それを聞いていい気分になるわけがない。そもそもそんなの真実ではないからね」と呆れ気味。そしてゴールデンステイト・ウォリアーズ一筋のステフィン・カリーを引き合いに出してこう続けた。

「ヤニスがあと何回バック(バックスの選手)でいたい、バックスでタイトルを勝ち獲りたいと言わなければいけないのか、私にはわからない。ただ、私はステフ・カリーがゴールデンステイトを離れるとは思えない。ヤニスについても同じ考えを持っていると願っている。彼はこれまでそうしてきたし、見事な実績を残してきた。素晴らしいことさ」

 カリーは2009年のプロ入りからウォリアーズ一筋でプレーを続けるスーパースターで、同一チームの在籍年数(16年)は現役トップ。カリーの同僚ドレイモンド・グリーンが13年目で2位、ヤニスは12年目で3位となっている。

 はたして"グリーク・フリーク"は引退までバックスでプレーするのか、それとも他球団でキャリアの第2章をスタートさせるのか。今後の去就は、ファンや関係者の関心を集め続けることになりそうだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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