ヒューストン・ロケッツへの電撃トレードが報じられたケビン・デュラントが、もうひとつ、ビッグな契約で話題となっている。
UEFAチャンピオンズリーグに優勝し、2024-25シーズンの欧州チャンピオンとなったフランスのプロサッカークラブ、パリ・サンジェルマン(PSG)の株主となったことを、6月20日、クラブが公式リリースで発表した。
声明文に書かれた内容によると、デュラントは、彼のエージェントでビジネスパートナーでもあるリッチ・クライマン氏とともに立ち上げた『BOARDROOM』を通じて、クラブの少数株主となった模様だ。
仏レキップ紙によると、取得したのは1% とのことだが、クラブの評価額は推定40~45億ユーロであるため、巨額の出資だ。
デュラントは以前からフランスを訪れるたびにPSGのスタジアムや練習場を訪問していて、今年もクラブが誇る最新鋭のトレーニング施設Campus PSGに足を運んでいた。
公式リリースに寄せられたコメントで、デュラントは次のように語っている。
「QSI (PSGの筆頭株主)と提携し、私が心を寄せるクラブ、そして街であるパリ・サンジェルマンの株主となることを光栄に思う。このクラブは、大きなプランを掲げている。その次なるフェーズの一翼を担う存在となれること、そして QSI と新たな投資機会を探求することを楽しみにしている」
PSGのナセール・アル・ケライフィ会長は、「QSI は、ケビン・デュラント氏をパリ・サンジェルマンの直接株主、そして当社グループの戦略的パートナーとして迎え入れることを嬉しく思う。我々は、戦略的価値、革新性、グローバルな視点をもたらしてくれる影響力の大きいパートナーシップを通じて、我々のポートフォリオをさらに拡大させる機会を常に模索している。ケビンとともに、パリ・サンジェルマンと QSI のグローバルな成長を引き続き促進する、野心的な取り組みを展開していくことを楽しみにしている」とコメントした。
興味深いのは、この提携が、単なる投資ではなく、戦略的パートナーシップでもあるということだ。
『BOARDROOM』は、スポーツをエンターテイメントとビジネスを交差させた画期的なブランドであり、メディアコンテンツの製作だけでなく、スポーツビジネスに携わるアスリートや起業家たちのネットワーク構築にも力を入れている。その分野はスポーツ界だけでも、バスケットボールやF1やゴルフなど幅広い。
デュラントは、グッズやオリジナルメディアコンテンツの共同開発に携わるほか、クラブの国際市場戦略に関するアドバイス、PSGの慈善団体および資金調達部門のサポート、バスケットボールを含むパリ・サンジェルマンのマルチスポーツ戦略に関するコンサルティングなど、クラブのスポーツとビジネスの多様化や成長を支援する役割を担うことになるという。
そこで一番気になるのは、やはり”マルチスポーツ戦略に関するコンサルティング”の部分だろう。PSGはすでに、男女サッカー以外にハンドボール、柔道、eスポーツ部門を備えるマルチスポーツ団体で、いずれも世界大会で好成績を収めている。
そんな彼らがNBAスターのデュラントを迎えたということは、NBAのヨーロッパ参入を見据えた布石なのか――そんな思惑を抱かせる動きでもある。
サッカーで欧州王者となり、世界的な認知度や評価も急上昇しているPSGがNBAヨーロッパ参画となれば、話題性は抜群だ。デュラントとPSGがこれから何を仕掛けてくるのかに注目したい。
文●小川由紀子
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仏レキップ紙によると、取得したのは1% とのことだが、クラブの評価額は推定40~45億ユーロであるため、巨額の出資だ。
デュラントは以前からフランスを訪れるたびにPSGのスタジアムや練習場を訪問していて、今年もクラブが誇る最新鋭のトレーニング施設Campus PSGに足を運んでいた。
公式リリースに寄せられたコメントで、デュラントは次のように語っている。
「QSI (PSGの筆頭株主)と提携し、私が心を寄せるクラブ、そして街であるパリ・サンジェルマンの株主となることを光栄に思う。このクラブは、大きなプランを掲げている。その次なるフェーズの一翼を担う存在となれること、そして QSI と新たな投資機会を探求することを楽しみにしている」
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興味深いのは、この提携が、単なる投資ではなく、戦略的パートナーシップでもあるということだ。
『BOARDROOM』は、スポーツをエンターテイメントとビジネスを交差させた画期的なブランドであり、メディアコンテンツの製作だけでなく、スポーツビジネスに携わるアスリートや起業家たちのネットワーク構築にも力を入れている。その分野はスポーツ界だけでも、バスケットボールやF1やゴルフなど幅広い。
デュラントは、グッズやオリジナルメディアコンテンツの共同開発に携わるほか、クラブの国際市場戦略に関するアドバイス、PSGの慈善団体および資金調達部門のサポート、バスケットボールを含むパリ・サンジェルマンのマルチスポーツ戦略に関するコンサルティングなど、クラブのスポーツとビジネスの多様化や成長を支援する役割を担うことになるという。
そこで一番気になるのは、やはり”マルチスポーツ戦略に関するコンサルティング”の部分だろう。PSGはすでに、男女サッカー以外にハンドボール、柔道、eスポーツ部門を備えるマルチスポーツ団体で、いずれも世界大会で好成績を収めている。
そんな彼らがNBAスターのデュラントを迎えたということは、NBAのヨーロッパ参入を見据えた布石なのか――そんな思惑を抱かせる動きでもある。
サッカーで欧州王者となり、世界的な認知度や評価も急上昇しているPSGがNBAヨーロッパ参画となれば、話題性は抜群だ。デュラントとPSGがこれから何を仕掛けてくるのかに注目したい。
文●小川由紀子
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