王者オクラホマシティ・サンダーは、4年間で2億8500万ドルのスーパーMAX契約に合意したシェイ・ギルジャス・アレキサンダーを筆頭に、チェット・ホルムグレン、ジェイレン・ウィリアムズ、ルージェンツ・ドート、アイザイア・ハーテンスタイン等々、昨季の主力メンバーのほとんどが来季も残留することが決まっている。
リーグ屈指のチームワークが維持されるとあって、連覇を狙う体制はすでに整っていると言えるだろう。
さらに先日、控えビッグマンのジェイリン・ウィリアムズも3年2400万ドルの契約延長に合意した。
2022年のNBAドラフトでサンダーから2巡目34位指名を受けてデビューし、3年目でチャンピオンとなったジェイリン。昨季は47試合で平均5.9 点、5.6 リバウンド、2.6アシスト、プレーオフでは17試合で平均2.6点、1.9リバウンド、1.0アシストを残した。
スタッツだけ見ると、その貢献度は測りにくいかもしれないが、「家族的な雰囲気」が勝因と言われた昨季のサンダーにおいて、そういった空気をもっとも作り出していた1人でもある。
ベンチからは誰よりも声を出し、仲間たちにエネルギーを注入する――。
そんなジェイリンの影響力に以前から感銘を受けてきたというゼネラルマネージャーのサム・プレスティは、彼を”チームのエネルギーの源”と呼んでいる。
シーズン終了時の総括会見の席でプレスティは、今年1月のフィラデルフィア遠征のエピソードについて語っていた。
フィラデルフィアの冬場の寒さは強烈で、チームは早朝からシュート練習を始めたものの、体育館の中はまるで屋外並の寒さだった。そのため、選手たちもなかなか調子が上がらなかったが、その場の空気を一変させたのがジェイリンだった。
「彼は大声で全員の名前を呼ぶと、ジョークを言ってみんなの緊張をほぐしたんだ。彼がそうやってエネルギーの矛先を変えたことで、チームの意識は、寒さといったその場の状況に向けられることがなくなった。彼はムードをうまい具合に変えてくれたんだ」
ジェイリンのムードメーカーの素質は、子どもの頃から持ち合わせていたようだ。
以前、両親がインタビューに答えていたところによると、彼は母がベトナム系、父がアフリカ系アメリカ人という多彩なルーツを持っていた。加えて、子どもの頃から身長がズバ抜けて大きく、「他とは違う」と思われがちな要素とともに育ったが、いつも明るく、楽天的な性格のおかげで、誰とでも仲良くなり、いじめられるようなことも一切なかった。
母はジェイリン少年に「いつもハッピーでいなさい」と教えていたそうだ。チームメイトやファン、そしてGMも虜にしている現在の姿を見ると、その教えは、NBAのキャリアにおいても彼の大きな支えとなっているようだ。
文●小川由紀子
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「彼は大声で全員の名前を呼ぶと、ジョークを言ってみんなの緊張をほぐしたんだ。彼がそうやってエネルギーの矛先を変えたことで、チームの意識は、寒さといったその場の状況に向けられることがなくなった。彼はムードをうまい具合に変えてくれたんだ」
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以前、両親がインタビューに答えていたところによると、彼は母がベトナム系、父がアフリカ系アメリカ人という多彩なルーツを持っていた。加えて、子どもの頃から身長がズバ抜けて大きく、「他とは違う」と思われがちな要素とともに育ったが、いつも明るく、楽天的な性格のおかげで、誰とでも仲良くなり、いじめられるようなことも一切なかった。
母はジェイリン少年に「いつもハッピーでいなさい」と教えていたそうだ。チームメイトやファン、そしてGMも虜にしている現在の姿を見ると、その教えは、NBAのキャリアにおいても彼の大きな支えとなっているようだ。
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