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NBA

“チームを勝利に導ける男”イグダーラを手に入れたヒート。36歳のベテランが若いチームに与える影響とは?

北舘洋一郎

2020.02.27

ウォリアーズ在籍時はステフィン・カリーやクレイ・トンプソンといったスターを陰で支え、3度の優勝を経験。2015年には彼らを抑えてファイナルMVPに輝いている。(C)Getty Images

ウォリアーズ在籍時はステフィン・カリーやクレイ・トンプソンといったスターを陰で支え、3度の優勝を経験。2015年には彼らを抑えてファイナルMVPに輝いている。(C)Getty Images

 ライリーは語る。

「NBAでキャリアを重ねていくと選手にも色がついてくる。得点は稼ぐものの、プレーオフでチームを勝利に導けないタイプ。得点はその日次第だがプレーオフに滅法強く、チームを勝利に導ける選手。イグダーラは間違いなく後者だ。そういう選手が優勝を狙うチームには数名在籍しているものだ」

 今季、シーズン前半をほぼ全休したイグダーラの試合勘が早々に戻ってくるのか、1月に36歳となった元オールスターがシーズン最後まで十分なコンディションを保てるのか。今のイグダーラはNBAの最前線で戦うことは難しいと懐疑的な見方をする人もいる。

 それでもスポールストラHCはイグダーラについて「チームというのは観客の前で試合をすることだけがすべてじゃない。普段の練習、ロッカールーム、移動、ミーティングなど、そういう場面でもベテラン(イグダーラ)の存在はチームに好影響を与える」とプレー以外の貢献度も高く評価しており、それは今までのチームになかったものだという。
 
 イグダーラはウォリアーズ時代に、シュートを打たずとも、ボールを触らずとも、スクリーナーになったり、スペースを生み出したり、精神的に相手を不安にさせたり、数字に残りにくいが、勝利のために必要な仕事ができることを証明してきた。

 またライリーはイグダーラにこうも期待しているそうだ。「脇役に徹しすぎても彼の良い部分が出し切れない。オフェンスではバトラー、ナン、アデバヨ、ヒロを生かすようなプレーを作って欲しい。それはすでにウォリアーズでやってきたことだ。ヒートでもできるはずだ」。

 ヒートは1月以降2連勝が最高で、2月に入ってからは4勝7敗と調子を落としている。今の彼らに必要なのは勝ち試合の流れを選手全員が実感し、それを毎試合遂行していけるようになることだ。終盤戦に向けてチームケミストリーが生まれれば、プレーオフで台風の目となることは間違いない。イグダーラの加入はそういう意味を持っている。

文●北舘洋一郎

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