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NBA

ナゲッツの「歴代ベスト5」を選定!70~80年代のタレント陣に交じり、唯一現役から選ばれたのは…

出野哲也

2020.09.04

【シューティングガード】
デイビッド・トンプソン

1954年7月13日生。193cm・88kg
在籍期間:7シーズン(1975~82)
成績:498試合、平均24.1点、4.3リバウンド、3.4アシスト

 単に才能だけを考えれば球団史上最高にとどまらず、NBAの歴史でも指折りの選手だったろう。垂直飛び112cmという比類なき身体能力の持ち主で、ついた渾名が「スカイウォーカー」。ノースカロライナ州大在学時には、同地に住んでいたマイケル・ジョーダンの憧れの選手だったことでも知られている。1975年にアトランタ・ホークスの全体1位指名を蹴ってABAのナゲッツに入団すると、平均26.0点で新人王を受賞。同年のオールスターで開催されたスラムダンク・コンテストでジュリアス・アービングと繰り広げた熱闘は語り草となり、のちにNBAでも同種の催しが実施されるきっかけになった。

 ナゲッツがNBAに移ってからもエースとして活躍を続け、78年の平均27.2点は0.07点差でリーグ2位。世界中のプロチームスポーツにおける最高年俸を手にしていた時期もあった。麻薬禍と故障によってせっかくの天分を浪費し、30歳を前にNBAから消えてしまったのが残念でならない。
 
【スモールフォワード】
アレックス・イングリッシュ

1954年1月5日生。201cm・86kg
在籍期間:11シーズン(1980~90)
成績:837試合、平均25.9点、5.6リバウンド、4.4アシスト

 NBAで最も知られていない大選手、と言っていいかもしれない。80年代最高のスコアリングマシンの1人で、通算2万5613点は引退時点で歴代7位。現在も20位で、パトリック・ユーイングやアレン・アイバーソン、チャールズ・バークレーをも上回っている。その優雅でスムーズな動きやシューティングタッチは、しばしばジャズの調べや絹の肌触りに例えられたほど。腕を一杯に伸ばして放つ独特のジャンプショットは、ディフェンス不可能とさえ言われた。

 ナゲッツ移籍3年目の82年以降、8年連続で平均25点以上。この間毎年オールスターに選ばれ、83年は28.4点でリーグ得点王になっている。それでいて今ではほとんど話題に上らないのは、当時のナゲッツのユニフォームとは対照的に、発言や行動に派手なところが一切なかったから。ファイナルの舞台に一度も立てなかったのも原因だろう。温和な性格のグッドガイで誰からも愛され、自作の詩集を刊行する繊細な一面もあった。
 
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